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危機感募らせる長谷部、「試合に出る出ないは監督が決めること」

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 これまで口にすることのなかった言葉に危機感がにじんでいた。11日のW杯アジア最終予選・イラク戦を翌日に控え、アルベルト・ザッケローニ監督とともに公式会見に出席したMF長谷部誠(ボルフスブルク)。「明日の試合に出る、出ないは監督が決めることなので、そこは万全の準備、試合に出る準備をしたい」。ザッケローニ監督就任後、不動のボランチとして、さらにはキャプテンとしてチームを引っ張ってきたが、今はポジションを争う立場にいる。

 イラク戦の先発メンバーについて「現時点で少しまだ悩んでいるところはある。選手のコンディションのところで考えている」と語ったザッケローニ監督。その中の一人に、所属するボルフスブルクで出場機会に恵まれない長谷部も含まれている可能性は高い。

 とはいえ、キャプテンである長谷部を先発から外すことは考えにくい。長谷部自身、「監督やいろんなメディカルスタッフにも変にいろいろ気を遣わせてしまった」と、こうした気苦労をかけていることを心苦しくも思っている。「そこはピッチの上で表現するだけ」。周囲の不安する声はプレーで見返すしかない。

 6月の3連戦以来の最終予選。6月はホーム連戦となったオマーン戦(3-0)、ヨルダン戦(6-0)に快勝しているが、「それが余裕になってはいけないと思うし、慢心になっていたら明日足元をすくわれると思う」。そう気を引き締めるる長谷部は「チームとしてもう一回、最終予選が、このイラク戦が大事な試合なんだと確認し合って、明日の試合に臨みたい」と力説していた。

(取材・文 西山紘平)

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