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練習完全公開もスタメンは明かさず、ジーコ「それは黙秘する」

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 埼玉スタジアムでの公式練習を報道陣に公開したイラク代表のジーコ監督だが、先発メンバーを明かすことはなかった。練習前に行われた公式会見。「前日9日の練習でナシャト選手とマフムード選手のポジションを1列下げていた意図は?」と報道陣に聞かれると、「練習を見る側にはいろいろ思案し、考える権利があるが、私にも自分がどういう考えで、何を計画しているのかを言わない権利がある」と回答を拒否した。

 日本代表監督時代には試合の前日会見でスタメン11人を公言してきた指揮官だが、「それは黙秘する。結論はそれぞれで考えてほしい。スタメンは試合直前に言えばいいし、今日ももう1回練習があるので、練習を見てどういう選手を起用するか決めたい」と、話すにとどまった。

 実際、メンバーを決め切れない事情もある。今回の来日メンバーは6月に行われた最終予選2試合とは半数近くが入れ替わった。「あれから所属クラブがなくなる選手が出てきて、そういう選手は外している。今回のメンバーのうち7人が五輪代表の選手」と説明。さらに直前に韓国で行った事前合宿では3選手が負傷。「一昨日、4人の選手が合流し、一人は昨日合流した」という苦しい状況だ。

 韓国合宿ではKリーグの尚州尚武と練習試合を行ったが、国際Aマッチデーに国際親善試合を組むことはできなかった。「十分な準備はできていない。韓国で練習試合はできたが、国際Aマッチデーで親善試合を組むことはできなかった。7月以降、チームは国際試合をしていない。8月の国際Aマッチデーも試合を組めなかった」。そう不満を口にするジーコ監督だが、「それでも私は若い選手を信じている。若い選手がいかにチャンスをものにするか。日本と対峙する若い選手に期待している」と力説していた。

(取材・文 西山紘平)

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