beacon

日本vsイラク 公式練習後の選手コメント

このエントリーをはてなブックマークに追加
 日本代表は11日のW杯アジア最終予選・イラク戦を翌日に控えた10日、試合会場の埼玉スタジアムで公式練習を行った。左足首痛のDF酒井宏樹は4日連続で別メニュー調整となった。

以下、練習後の選手コメント

●FW香川真司(マンチェスター・U)
―コンディションは?
「コンディションと気持ちをしっかり準備していきたいと思います」
―イラクの映像は?
「ある程度は見ました。セットプレーだったり、そういうのは確認した」
―カギになりそうな選手は?
「前線のトップの選手とトップ下の選手は得点能力も高い。そういうところはしっかりケアしないといけない。取られ方が悪いとピンチになると思うので、ホームだけど、そういうところはしっかりやらないといけない」
―崩しどころは見えた?
「攻撃のところではチームとして意図している攻撃ができたときは必ず良い形ができていると思うので。そういう回数を増やしながら、連係面を意識したい。あとは決めるところ。W杯予選のホーム2試合は先に決められているから、楽に試合を運べている。でも、次の相手(イラク)は、そういうところも警戒してくると思うし、難しい試合になると思うが、前半のうちに決めることができれば楽になる。そういうところを意識してやっていきたい」
―香川選手はチームを楽にするゴールをまだ予選では決めていない?
「そうですね。一つ結果を残したいし、ここでの勝利でW杯というのは近づくと思っている。そのためにも本当に大事なホームの試合ということで、絶対に勝ちたいです」
―UAE戦ではチャンスをつくれたが、自分が決めるところに行けなかった?
「常に決めたいとは思っている。ただ、そこは相手が一番警戒しているゾーン。そのバイタルエリアであったり(高い位置)でボールを受けることは、毎試合の課題だと思っている。毎試合、トライすることだと思うので、それは明日も変わりない。より高い位置でボールを受けられるように準備をして、攻撃を組み立てていきたい」
―不完全燃焼が続いている中で何かを変える?
「特別にはありません。今さらスーパーなことはできません。それは無理なので、自分の持てる最大限のものをしっかり準備して。それはチームメイトに力を借りないと出せないので、まずはチームメイトとうまく連係を取りながら、そのチャンスが来たときにしっかり顔を出せるようにがんばっていきたい」
―ユナイテッド入りして新たなファンも世界中に付いたが?
「僕のファンというより、やっぱりマンチェスターというネームバリューが大きい分、とんでもない結果を求められると思っているので。そこで自分を見失うことはしたくないです」
―プレッシャーは感じる?
「それは毎試合、プレッシャーはありますよ。マンチェスターでもありますし」

●FW岡崎慎司(シュツットガルト)
「6月のホームの2試合は自分のところで勢い付けて攻撃できたと思うし、自分のところから流れを引き寄せるプレーをしたい。イラク相手で厳しいかもしれないけど、守備がよければ攻撃もよくなる。全体的にプレーして、自分たちのサッカーをしたい」
―UAE戦は途中出場だったが?
「自分がサブに回る可能性があることは常に頭に入れている。出たときに特長を出せばいいし、それはチームでも一緒。今は浮き沈みなくサッカーがやれているし、出たときに最高のパフォーマンスを見せたい。W杯のときは試合に出れなくなって悔しい思いもしたけど、迷いすぎると、何も楽しくない。サッカーができる喜びを感じているし、それが見ている人にも伝わると思う」
―清武とはタイプが違うサイドハーフだが?
「ゲームをつくるのは理想だけど、ワンツーで中に入ったり、サイドを切り崩して深い位置までいくようなプレーがないと、試合の流れは大きく変わらない。常に思うのは、何度もやることでスペースは空いてくるということ。相手が分かっていても繰り返す。オーストラリア戦も自分のミスがなければ3回ぐらいゴール前まで行けていた。それを成功させられればいいと思う」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
「明日の試合は重要な試合だと思っている。イラクはフィジカルもテクニックもあるチーム。相手をリスペクトして、このホームで素晴らしいサポーターを背にプレーできるので、ホームの利を感じることもできると思うし、選手だけでなく、監督、コーチングスタッフ、代表スタッフ、すべての応援してくる皆さん、全員で一つになって、明日の試合は勝ちに行きたい」
―UAE戦は試合に入るのに苦労していたが?
「明日の試合に出る、出ないは監督が決めることなので、そこは万全の準備、試合に出る準備をしたい。欧州でまだ試合に出ていない分、監督やいろんなメディカルスタッフにも変にいろいろ気を遣わせてしまったので、そこはピッチの上で表現するだけ。今どうこうという話ではない」
―キャプテンとしてチームメイトを見て、6月の最終予選のときと雰囲気は違うか?
「埼玉で2試合快勝して、それが余裕になってはいけないと思うし、慢心になっていたら明日足元をすくわれると思う。チームとしてもう一回、最終予選が、このイラク戦が大事な試合なんだと確認し合って、明日の試合に臨みたい」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―ジーコとは会った?
「まだ会っていません」
―明日の試合は?
「非常に大切な試合というのはみんな分かっている。前半の立ち上がりをしっかりとやっていきたい。後ろとのコンビネーションもそうだが、チーム全体で位置をお互いに確認しながらスペースを埋めていく。それは毎試合やっていること」
―イラクの映像を見て、ジーコジャパンと比べるとどうか?
「比べるのは難しいが、攻撃的なチームだし、そのあたりは変わっていない」
―自分はどこが変わった?
「分からないですね。ただ、ピッチに立って活躍したいという思いはずっと持ってやってきたので、それは変わらない。ジーコにはいろいろな経験をさせてもらった。良いときの代表も、悪いときの代表もあったけど、06年と比べると厳しい環境でやっている選手が増えた」
―ジーコからFKのときは一連の流れを大事にしろということを教わったと言っていたが?
「集中して蹴ることと、そのときの状況を把握することが大事。キックは自分次第ですから」

●DF吉田麻也(サウサンプトン)
―準備は万端?
「もちろん」
―DFが3人出場停止だが?
「ずっと言い続けていますが、3人が出られないことは変えられない。他の選手にとっては大きなチャンスだし、チームの層を厚くする上でも大事な一戦。W杯に向けて、この一戦は大きな意味を持つ試合になると思うし、勝てばブラジルが大きく近づく。ホームのアドバンテージを生かしていきたい。守備もいつもより長い時間準備する時間があった。あとは良い準備をして試合を迎えたい」
―イラクには良いアタッカーもいるが?
「1対1ではなく、チームとしてしっかり守っていけば問題ないと思うし、今までも僕らはそうやって試合に勝ってきたので、自信もある。ただ、やっぱり10番とか5番は気を付けたい。僕らが攻めている時間に、いつものようにつなげるようにしたい」
―強烈な印象がある?
「強烈というか、チームの中でエースというか、そこにボールが集まってくるだろうなという感じはした」
―特に意識していることは?
「高い位置でずっとボールを回せるようにとか、高い位置でボールを奪うことは意識している。そこでボールを奪えれば、より相手のゴールにも近づけると思うので。近づくことによって高い位置でボールをキープして、高い位置でボールをカットすることで、相手のウィークポイントを僕らが突いていけると思う。ラインを高く保ち、高い位置から守備することは意識している」
―やることは変わる?
「いつもどおりです。守備のリスクマネジメントに関してはいつもより多くは言われますが、言っていることは変わらないので、特別なことはないです」
―これまでは攻撃の練習も多かったが、今回は守備も多い?
「両方ですね。そこを言ってしまうと、非公開にならないので(笑)」
―組む選手が変わることで心がけたことは?
「心がけたのは、お互いを意識することと呼吸を合わせてラインを上げ下げすること。組む選手が違っても、ベースがしっかりしていれば、そんなに大きく変わらない。自分のチームであったり、五輪チームであったり、代表チームであったり、いつも違う選手と組んでも同じプレーを出さないといけないので、そこに不安はない」
―これまで今野泰幸選手と組んできた。不在時に結果を出せば、評価も上がると思うが?
「まぁ、負けると今野さんの株があがるので。それは癪に障るので頑張りますよ。癪というかエラですけど(笑)」

●DF駒野友一(磐田)
―イラクの印象は?
「映像を見て両サイドハーフが守備のときにきっちり後ろまで戻っている。スペースはないけど、うまくボールを引き出して裏を狙っていきたい」
―DFラインの連係は?
「どの選手と組んでもいいコンビネーションでやることが重要。距離感が大切になる」

●DF水本裕貴(広島)
「新潟から長い期間やれたので、そこはよかった。イラクは前線にいい選手がいる。パスを出せる選手も点を決めれる選手もいる。)映像を見て、守るイメージはある程度できつつある」
―UAE戦から修正することは?
「出た課題を自分の中で考え直して、明日の試合に向けて自分なりに修正すべきところはしっかりできている。コンパクトにできていなかったから、もっとコンパクトにしないといけない。DFがやるべきことは(失点を)ゼロに抑えること。その仕事を全うしたい」
―自身初のW杯最終予選になるが、緊張は?
「楽しみの方が大きい。代表はいつでも特別なものだし、試合に出れるのは素晴らしいこと。緊張感は普段と違うと思うけど、楽しめたらいいなと思う。ここまでいい準備ができている。ホームだし、勝ち点3をしっかり取りたい」
―イラクの印象は?
「ポジション的に前の選手とマッチアップになる。そこだけ見ると、やるかなと思うが、トータル的に見れば後ろはちょっと弱点があると思う」

●DF伊野波雅彦(神戸)
「前回(UAE戦)は迷いもあった。持っているものを出せればと思うし、迷いなくやりたい。イラクは動き出しがうまい。試合に出たらしっかりやりたいし、監督の期待に応えたい」

●GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
―相手の印象は?
「僕らはやるだけ。ここまで自分たちがW杯で上に行くための指針を掲げてやってきたけど、明日はとにかく勝利を求めてやるだけです」
―グラウンドが悪い?
「普段より良くないかもしれないけど、ピッチのことより、多くのサポーターの後押しがあるから、それが力になる」
―川島選手は埼玉スタジアムでは4試合して無失点だが?
「あまり意識したことはない。でもまずは失点しないことが大事。そこからリズムが生まれていく」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子、河合拓)

▼関連リンク
ブラジルW杯アジア最終予選特集

TOP