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なでしこ佐々木監督が続投、W杯連覇へ「結果を出すのが僕の仕事」

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 日本サッカー協会は1日、なでしこジャパン(日本女子代表)の佐々木則夫監督の続投を発表した。都内で記者会見した佐々木監督は「本日、なでしこジャパンの監督を引き受ける決意を新たにした」と語り、「選手と一丸となって、次のW杯に向けてスタートしたい」と、まずは2015年にカナダで開催される女子W杯での連覇を目標に掲げた。

 07年12月に就任した佐々木監督は昨年の女子W杯で初の世界一に輝き、今夏のロンドン五輪では五輪史上初となる銀メダルを獲得した。今年9月で契約は切れていたが、11月1日付で新たに契約を締結。会見に同席した日本サッカー協会の上田栄治女子委員長は「新たな目標は2015年のW杯での優勝、そして2016年のオリンピックでの優勝。その目標達成のため、続投をお願いした」と説明し、「今までのなでしこをベースに、さらにチームを進化させることができると確信している。まずは2015年のW杯優勝を目指して、ともにチャレンジしていきたい」と力説した。

 佐々木監督は「また情熱を持って次のステップに行けるのか。最初は自信がなかったというのが現実で、(決断まで)少し時間がかかった」と、率直な胸の内を明かす。「2か月ぐらい全国のいろいろな方とお会いして、アドバイスをもらい、またやってほしいと言っていただいた。少年少女からも言われ、(続投を)強く思ったのはこの半月ぐらい」。周囲の後押しも受け、再びなでしこを率いる覚悟を固めた指揮官は「今までに(監督を)引き受けたときの環境、注目度とは明らかに違う。こうしたプレッシャーもいいように受け止めて、やりがいがあるのは間違いないし、選手と一丸となって次のW杯に向けてスタートしたい」と、あらためて決意を語った。

 2015年の女子W杯カナダ大会、2016年のリオデジャネイロ五輪を目指し、リスタートを切るなでしこジャパン。「まずW杯で優勝することから逆算してメンバーを構成する。準備として若い選手に経験を積ませる中で、どういう進化があるか。そこでベストメンバーを構築していくことが僕の一番の仕事」。長期的視野に立ち、世代交代も進めながらW杯連覇、そして悲願の五輪金メダルを目指す考えを明らかにした佐々木監督。「チャンピオンになるのは容易ではない。だからすぐには返事できなかった。しかし、返事をしたからには結果を出すのが僕の仕事」。日本中を熱狂と感動に包み込んだなでしこジャパンの新たな挑戦が始まる。

(取材・文 西山紘平)

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