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[フットサルW杯2012]ウクライナとの再戦を警戒するFPカズ「さらに上を目指したい」

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 初ゴールを挙げたウクライナ戦(3-1)から、まだ約2週間しか経っていない。しかし、フットサル日本代表として、フットサルW杯という大舞台を戦う濃密な日々を過ごすFP三浦知良(横浜FC)にとっては、甘美な記憶はすでに遠いもののようだ。決勝トーナメント1回戦でウクライナと再戦することが決まったが、「親善試合とは別ものになるか」という質問にカズは戸惑いを見せ、「あったね、そんな試合も」と笑った。

 頭の中にあるのは、過去のゴールなどではない。わずか2日前、決勝トーナメント進出を決めたことも、すでに過去のことだとカズは言う。

「最初はグループリーグを突破することが最大の目標で、2日前はチームにも僕にも安堵感が、ホッとした部分がありました。でも、今は、これは絶対に勝ちたいという気持ちと、また新たな緊張感が、また昨日ぐらいから出てきている。『目標を達成できたからいい』ではなくて『次の試合も勝って、さらに上を目指したい』という気持ちが強いし、そういう意味で良い緊張感というか、だいぶ緊張してきています」

 周囲はW杯で親善試合の再現を期待する。だが、カズは「ウクライナもグループリーグを突破して、ちゃんとした調整をしてW杯で上げてきていると思う。チーム力も上がっていると思う」と、親善試合で勝利した相手にも警戒心を緩めない。その上で、「うちも旭川のときよりもチーム力が上がっていると思いますからね。僕個人的には、相手がどこでも自分のやることは変わらない。今まで通り、しっかり自分の役割を全うしたいなと思います。本当に悔いのないように、1試合1試合、精一杯、やることが今の自分にとって本当に大事。そして、チームが勝つことが一番大事なので、ベスト8を目指して行けるように、集中してやりたいと思います」と、言葉を続けた。

 過去の甘美な記憶や記録に捉われることなく、カズは、常に前へ前へと進んで行く。大きな期待と注目を集め、新たな歴史を刻もうとしているフットサル日本代表にとって、そのリーダーシップは、大きな拠り所になっている。

(取材・文 河合拓)

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