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[アルガルベ杯]18歳FW田中美南がデビュー戦ゴールも…なでしこジャパンは連敗

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[3.8 アルガルベ杯 日本 1-2 ドイツ アルガルベ]

 日本女子代表(なでしこジャパン)は8日、アルガルベ杯第2戦のドイツ女子代表戦を迎え、1-2で敗れた。前半7分に先制を許したなでしこは、同18分のFW田中美南のゴールで同点に追いつくが、後半に入り10分にMFマロジャンに直接FKを決められ、勝ち越しを許した。第3戦は11日に行われ、デンマーク女子代表と対戦する。

 初代表5選手が先発メンバーになを連ねた6日のノルウェー戦では、0-2の完敗を喫したなでしこジャパン。佐々木則夫監督が試合後、「(ドイツ戦は)現状のベストで戦いたい」と語ったこの日のスタメンは、システムは4-4-2。GKが海堀あゆみで、DFラインは右から有吉佐織岩清水梓熊谷紗希鮫島彩。MFはダブルボランチが田中明日菜宇津木瑠美。右MFに高瀬愛実が入り、左MFには川澄奈穂美が入る。そして2トップは、この日キャプテンマークを巻いた大儀見優季とチーム最年少の18歳、この日が代表デビュー戦となる田中美南が務めた。

 悪天候の中で行われた試合、まずはドイツが先手を取ることとなる。前半7分、左サイドからMFオコイノダムバビにクロスを上げられると、宇津木がクリアに行く。こぼれ球をFWミッタークと川澄が競り合い再びこぼれると、これをファイストに押し込また。日本は2試合連続で前半10分以内にビハインドを背負う展開となった。

 だがこの試合ではすぐに反撃に成功する。前半17分に田中明のパスから高瀬が抜け出す。これは惜しくも左に外れてしまうが、直後の18分、大儀見が倒されて得たFKを宇津木がゴール前に入れる。混戦の中で大儀見が頭で落とすと、左サイドでフリーになっていた田中美の足もとに。田中美は落ち着いて蹴り込み、試合を振り出しに戻した。昨年のU-20W杯で活躍したスピードスターが、デビュー戦でいきなり結果を残した。

 さらに勢いに乗る日本は前半22分、大儀見のパスから川澄が抜け出し、GKと1対1の場面を作り出すが、股の間を狙ったシュートはGKに阻まれ、逆転ゴールとはならなかった。その後はさらに強さを増した雨に両チームとも苦しんだこともあり、前半は1-1で折り返すこととなった。

 後半からなでしこは田中明に代えて、ノルウェー戦で途中出場を果たし代表デビューを飾っていたMF田中陽子を投入。すると早々にチャンスが到来。だが川澄のCKを大儀見が頭で合わせるが、わずかに左に外れた。

 するとミスからドイツに勝ち越しを許してしまう。後半10分、MFマロジャンが左サイドからFKを蹴り入れると、風に乗ったボールは前に出た海堀の頭上を越え、そのままゴールネットに吸い込まれた。

 反撃したいなでしこだが、攻撃が単発で終わってしまう。後半27分、左サイドを川澄が突破し、そのままシュートを放つが、枠右。同38分にはカウンターから川澄のパスが前線の田中美に通るが、前に出たGKの頭上を狙ったループシュートはそのままGKにキャッチされた。

 このまま1-2で敗れたなでしこジャパンは、第1戦のノルウェー戦に続く連敗で優勝の可能性が消滅した。2011年のW杯優勝、2012年のロンドン五輪銀メダル獲得と輝かしい結果を残してきた近年のなでしこジャパンだが、2013年は厳しい船出を迎えている。

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