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4年前はベンチ外だった香川「ヨルダン戦ではこみ上げるものがあるはず」

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 いよいよ決戦の時が近づいてきた。26日のW杯アジア最終予選・ヨルダン戦(アンマン)を間近に控え、MF香川真司(マンチェスター・U)の口調が徐々に熱を帯びてきた。

「今回はヨルダンに勝つために来ている。W杯を決めるためにやっているので、そのために最大限の良い準備をして、一丸となって戦いたい」

 そこまで言うと、報道陣に問いかけられる間もなく、自ら4年前のことを切り出した。

「4年前はベンチ外だった。ヨルダン戦ではこみ上げるものが必ずあると思う」

 09年6月6日のW杯アジア最終予選・ウズベキスタン戦。ウズベキスタン遠征前に国内で行われたキリン杯2試合には25人のメンバーが招集され、香川もその中に入っていた。5月27日のチリ戦(4-0、長居)と同31日のベルギー戦(4-0、国立)を終えたあと、25人はそろってウズベキスタンへ移動。だが、当時のW杯アジア予選のベンチ入りメンバーは18人(現在は23人)だったため、7人がベンチ外となり、その中の一人が香川だった。

 W杯出場決定の瞬間は岡田ジャパンの一員としてその場に居合わせ、試合後にはピッチに入って全員でそろいのTシャツを着て、水をかけ合ったが、立場は微妙だった。笑顔の奥に悔しい思いもあっただろうことは想像に難くない。

「自分にとって初めてのW杯がもう来年に来る。それはやっぱり新鮮な気持ちですし、4年前と違って今回はそういう(W杯決定の)瞬間にピッチに立つチャンスがある。次の試合で絶対に、必ず決めたい」

 ヨルダンの情報は23日のミーティングですでに入手済みだ。

「前線にスピードのあるメンバーがいるし、オーストラリアも(ヨルダンのホームでは)負けた。今回は彼らのホームですから本当に気を抜けない。大事な試合なので、最大限の準備をしていきたい。なんとしても決めたい」。背番号10の眼差しがギラギラしてきた。

(取材・文 矢内由美子)

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