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[SBS杯国際ユース大会]熾烈なボランチ争いで存在示す17歳・川辺「チームの中心で2か月後に」

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[8.16 SBS杯第2節 U-18日本代表4-0 U-18ロシア代表 草薙陸]

 この日キャプテンマークを巻いたMF松本昌也(大分)をはじめ、MF望月嶺臣(名古屋)、今回招集されていないMF深井一希(札幌)やMF谷村憲一(山形)らボランチのポジション争いは早生まれのJリーガー中心に実力派揃いの激戦区。その中で17歳のMF川辺駿(広島ユース)が高いパフォーマンスを披露し続けている。

 この日の立ち上がりはプレッシャーにハマって相手を勢いづけてしまっていた面があった。それでも川辺は絶妙なポジショニングと正確なタッチ、パスで攻撃を支え、中盤での献身的なプレスが相手の攻撃を遮断。そして相手の足が止まった終盤にはボランチの位置から果敢なドリブル突破を繰り返して相手を押し下げた。得点につながるシーンはなかったものの、持ち味でもある推進力十分のドリブルで相手のラインを破ってチャンスに絡み続けた川辺は「きょうは90分間動くことを意識していましたし、後半の最後の方はドリブルで持ち上がることができた。時間帯によっては守備に追われることもあるので、あれを終盤出せていたのはよかった」と自身のプレーに及第点を与えていた。

 中盤の防波堤として守備に意識を傾けながらも、この日のように攻撃面で自身の特長を活かすこと。広島のトップチームで練習に励み、着実にレベルアップしてきているが、満足はしていない。姿勢は非常に貪欲だ。「もっと攻撃でもクオリティを上げて、守備では相手が嫌がるぐらいプレッシャーに行ければ、自ずと(代表チームで)レギュラーは取れると思う。チームの中心で2か月後(のアジア1次予選)にいられることが最低限の目標。日々の練習から守備も攻撃ももっとクオリティを上げて、アジアでまず1次予選を突破できるようにもっとレベルアップしたい」。目標はメンバー入りではなく、あくまでレギュラーとして予選を戦うこと。ライバルとなる先輩たちにも負けるつもりはない。

(取材・文 吉田太郎)

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