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日本vsオランダ 試合前日のザッケローニ監督会見要旨

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 日本代表は15日、ベルギー・ゲンクのクリスタル・アレナで公式練習を行い、16日のオランダ戦に向けて最終調整した。

以下、練習後のザッケローニ監督会見要旨

アルベルト・ザッケローニ監督
―選手は気持ちの面が大事だと言っているが、監督が明日の試合で一番期待していることは?
「選手たちがそう言っているのは正しいと思う。これまでも同様だったが、プレーの内容云々の前にチームとしてのまとまり、戦う気持ちがないといけない。そういうことがあってこそのチームプレーであり、それがある前提で、プレーの内容を追求できる。選手がそういうコメントをしているのであれば、それはいいことだと思う」

―10月の東欧遠征では結果が出なかった。
「時に1つ2つの試合で選手のコンディションが整わないこともあると思う。チームとしてプレーの精度が高かった試合、高くなかった試合もあるが、そういう試合でも選手の気持ちは常にチームとともにあったと思う。当然、毎試合、選手から最高のパフォーマンスを引き出したいと思うが、選手も機械ではないので、いいときもあれば、時によくないときもある」

―明日の試合では3バックを試すのか? 新しい選手を試す可能性は?
「我々には3バックも4バックも使えるオプションがあるが、だれを使うかによってどちらのシステムを使うか決める。練習で3バックも4バックも試してきたので、明日も3バックか4バックで臨もうと思っている。言えるのは4バックのシステムに、より慣れているということ。4バックのシステムのほうがより精度も高いと思うが、今回は2試合あるので、どちらかの試合、あるいは試合中のどこかのタイミングで、違ったオプションを試すこともありかなと思っている。3バック、4バックというのが話のメインになるのではなく、この2試合については個人的にも協会にお願いしたし、テストマッチだと思うので、我々の何が通用するのか、何が通用しないのか、相手がどういうことをしてきたときに我々が苦戦を強いられるのか。それが分かるために、経験を積むためにここに来た。W杯に向けた成長の過程として、この2試合を有効利用したいと思っている。システムと同様に、メンバーのチョイスに関しても同じようにテストしていきたい」

―オランダは公開練習でサイドチェンジを多用していたが、それへの対策は?
「当然、ボールホルダーに対してアグレッシブに行くことになると思うが、相手の力もあるし、能力の高い選手がいるので、そういう意味ではやられる可能性もあると思う。オランダはすでにスタメンを発表したと聞いているが、次に大切なコロンビア戦があるにもかかわらず、オランダがレギュラー組を使ってくることを個人的にはうれしく思っている。だからこそ、我々が通用すること、通用しないことが冷静に見えると思う。ここで出るであろう課題、問題をその後の数か月で修復していく時間もある」

―過去のオランダ戦は2戦2敗だが、そのことが試合に影響するか? 明日の試合ではどんなところで手応えを得たいか?
「以前の2試合に関しては、日本のメンバーも違ったと思うし、同時にオランダのメンバーも違ったと思うので、参考にならないというか、特に気にしていない。考えないといけないのは、現時点のオランダのメンバーがどういうふうにやってくるのか、今の彼らのサッカー哲学に対して我々がいかに対応していくのか。明日の試合については、攻守でいかにスムーズにできるかを見ていきたい。少なくとも9月の時点のレベルのところまでは戻していきたいと思っている」

―ロッベンは右サイドで先発しそうだが、日本の左サイドは攻撃の生命線でもあるが?
「オランダはワイドに攻撃を展開してくる。右サイドにはロッベンがいて、左サイドには同様にドリブルが得意で1対1に強いレンスを使ってくると思う。サイドチェンジを有効に使って、スペースがある中で1対1やウイングからの仕掛けを使ってくるのが彼らのやり方。それに対して我々がいかにコンパクトになれるか、いかに素早くチーム全体でボールサイドにスライドできるか、相手の狙いをいかにつぶすことができるか。そういうところにかかってくると思う。いかに対応していくかの策を聞きたい気持ちも分かるが、我々は成長するために来たので、いかにオランダを止めるかということばかりを考えるのではなく、いかにオランダを苦しめることができるかも同時に考えないといけない。攻守両方で自分たちの狙いをトライしていくべきだし、成長のために、攻守を通じて日本がどこまでできるか。守るだけでなく、攻守にわたってアグレッシブにやるのが日本代表のあるべき姿だと思う」

―オランダは先発を発表しているが、試合前に手の内を見せるというのは日本がなめられているとは思わないか?
「イタリア代表は昨日の時点でドイツ戦のスタメンを発表しているが、イタリアがドイツをなめているとは思わない」

―1年前のフランス戦は粘り強く守って最後に1点を取って勝ったが、明日は別の展開を見せたいのか?
「昨年のフランス戦に関しては、フランスがその実力を見せて、我々を押し込んできたが、時間がたつにつれてフランスのバランスが崩れ、我々がその隙を突いて相手ゴールに迫った。我々はバランスを崩すことなくできたし、相手が隙を見せた瞬間に我々がそれをとらえた。明日の試合については、我々のコンディションがいいことを祈っているし、まとまり、団結力は問題ないと思っているので、ポイントは我々がいかに自分たちのプレーを出すことができるか。しかも、それを高いスピードで、高い精度で出して、相手ゴールに迫っていけるかが大切になる。当然、我々のリズムが上がらずに、狭いところ、狭いところに入っていくようでは相手の思うつぼにハマッてしまう。相手がオランダという力のある国なので、時に我慢しなければならない時間があることは想定している」

―新しいトレーニングウェアで選手の気分は変わったか?
「選手の気持ちはいつも新鮮に保たれていると思う。新しいウェアが届けば新鮮な気持ちになるが、選手は試合になれば日本代表のユニフォームに身をまとって、日本代表として誇りを持って戦うと思うし、明日の試合も選手が最高にエンジョイしてくれればと思う」

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