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日本vsザンビア 試合前日のザッケローニ監督会見要旨

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 日本代表アルベルト・ザッケローニ監督が5日、米フロリダ州クリアウオーターのチーム宿舎でW杯前最後の強化試合となる6日のザンビア戦(タンパ)に向けて記者会見を行った。

以下、ザッケローニ監督会見要旨

―チームは現在、4連勝中だが、そのことがチームにポジティブな影響を与えていると思うか?
「チームがポジティブで前向きな雰囲気を持つのはいいことで、W杯に臨むにあたって、望むべき雰囲気だと思う。我々のプログラムは、昨日までにできたことの精度をさらに高めていくということ。プランどおりに事は進んでいると思うし、今後も計画どおりに進めていくのみだと考えている。当然、いくつかの試合をしているので、激しいフィジカルコンタクトや衝撃によって打撲を受け、そのことが選手にも多少は影響していると思うが、それ以外は順調に調整は進んでいると思う。

 我々の練習は負荷が少し強いものだと思っているので、筋肉の張りや疲労を訴えている選手も出てきている。とはいえ、練習では実際にゲームを想定したものを入れるのも大切で、クリアウオーターまで来て選手をケガさせたくないからと言って、ホテルに缶詰めにしておくのもどうかと思う。明日はW杯本番前最後の試合になるが、ここでも数名の選手には少しでも長い出場時間を与えたいと思っている。試合前からプランしている交代のカードというのは、前回の試合よりも減ると思う。試合の流れを見ながら交代の枠を使っていきたいし、その日のパフォーマンスやコンディションを見ながら検討していきたい」

―メンバーはコートジボワール戦を想定したものになるか? それともまだテストをするのか?
「明日はテストできる最後の場だと捉えているので、数名の選手を試してみたいと思っているし、他のメンバーに関しても、90分できるかどうかを見極めないといけない選手もいる。また、チームが90分を通してどんな戦いができるかもチェックしないといけない」

―アフリカ勢のザンビアと対戦することで確認したいことは?
「すでに答えはお分かりかと思うが、こういう質問に対していつも答えているように、まず対戦相手のポイントを抑えることは大切だが、それ以上に自分たちのやることに照準を合わせたい。相手に自分たちのやり方を合わせると、自分たちの戦い方も変えないといけなくなる。まずは自分たちのプレーに徹しられるかに注目したい。相手のストロングポイント、ウイークポイント、どこに苦戦させられるか、あるいはチャンスをつくれるか。そういうことも分析していくが、あくまで注目していきたいのは自分たちのところ。フィジカルの部分では、おそらくうちよりも相手が上だろうと思っている」

―長谷部はザンビア戦に出場できるか? 本大会には間に合うのか?
「長谷部に関しては調整段階ということで、焦らずにじっくりやってほしいという考えを持っていて、来週のW杯初戦に合わせるように調整している。長谷部がいることがすごく大切で、さらに言うとコンディションの良い長谷部がいることが大切だと思っている。今は本番に向けての調整段階にある」

―岡崎が微熱のため昨日の練習を休んだが、状態は?
「その質問はドクターにしてもらったほうがいいが、今もエアコン(の風)が自分のところにガンガン当たっているが、そのせいではないかと思う」

―酒井高徳の状況を踏まえ、コスタリカ戦では今野を左SBで試した。長谷部がいないことを考えて、ザンビア戦では今野や伊野波をボランチで試す考えはあるか?
「ボランチで言えば、伊野波というよりは今野だろう。そういうことはアドバンテージだと考えていて、ユーティリティープレイヤーが多いのはチームの助けになる。もちろん、100%のパフォーマンスは各々の適正ポジションで出してくれると思うが、7割、8割の計算は他のところでも立つと考えている。一つ言えるのは、ここ数か月、メンバーを入れ替えながらも、チームとして良い戦いができて、結果も付いてきている。チーム力が付いてきていると思うし、そういう意味では、11人のレギュラーがだれなのかを決めるのは難しい状況に来ている」

―ザンビア戦で見せたいことは?
「ザンビアがどう戦ってくるかを見極めながらやることが大切になる。いくつかのチョイス、プレーの幅を持つことが大切で、ピッチは広いので、真ん中も外もカバーできるわけではない。相手がカバーできないところ、相手の弱いところをチームとして突いていくという戦いができればと思う。ベースにあるのはチームのバランスを崩さないということ。そこを守りながらやっていく」

―どういったプレーをインテンシティーと言うのか?
「相対的な表現になるが、細かいところを話すと、ボールを持っているときに前線の動きが活性化する状況、あるいは速いボールスピードでパスが回る状況を指している。ボールの動きと人間の動きによって相手に的を絞られないようにするということが一つ。守備のところで言うと、アグレッシブに行くこと、そしてボールをいかに早く奪うか。それが自分にとってのインテンシティーの意味だが、誤解してほしくないのはボールを一人で奪いにいけばいいのではなく、チーム全体が連動して奪いにいかないといけない」

―岡崎はザンビア戦で起用するか? 先ほど言った『長く使いたい選手』というのは?
「岡崎は体調が良ければ明日の試合でも使うつもりでいる。2つ目の質問については、まだゲームプランを詳細なところまで決め切れていないので、現時点では何とも言えない。岡崎を明日使えないとしても、シーズンを通してコンスタントに出場していたので、試合勘ということに関しては心配していない」

―戦術のオプションも明日は試すのか? 1トップをだれにするか決めるポイントは?
「ボールを持っているときは4-2-3-1だが、ボールを持っていないときは4-2-3-1ではやっていない。とはいえ、ベースのシステムとしては、これを使っていこうと思っている。1トップを決めるポイントとしては、相対的なコンディションがどうかということと、どういったタイプのゲームになるかを想定して決めていく」

―本田と香川は2試合連続でフル出場させているが、試合勘は戻ってきたと考えているか? 明日もまだ長い時間プレーさせるか?
「今はまだ考えているところだが、試合勘はかなり上がってきているという印象を持っている。なので、これから決めていきたいと思っている」

―大会に向けたピークの持って行き方についてついてどう考えているか?
「言えることは、我々はいいトレーニングをして、しっかり準備して、できるだけ前に進みたいということだ」

(取材・文 西山紘平)

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