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E-1選手権でラストアピールを…W杯に“名乗り出る”のは俺だ!!

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4日に都内で合宿をスタートさせたハリルジャパン

 12月に開催されるEAFF E-1サッカー選手権(旧東アジア杯)に臨む日本代表は国内組のみの編成となり、23人のメンバーにはフレッシュな顔触れが並んだ。A代表初選出が5人。これまで招集されながらピッチに立つ機会のなかった3人にも代表デビューのチャンスがあり、復活を期す選手たちもいる。ロシアW杯サバイバルレースに加わるための『ラストチャンス』――。そう呼ぶにふさわしい“国内組最終試験”の開幕が刻一刻と迫っている。

■新風を吹き込み、チームの序列を覆せ!!

 大抜擢となったのが東京五輪世代から初のA代表入りとなったDF初瀬亮(G大阪)だ。今季のJ1では序盤からコンスタントに出場機会をつかみ、終盤にはレギュラーの座を奪取。両サイドバックをこなすだけでなく、中盤でもプレー可能とユーティリティー性を備え、左右両足から正確なボールを蹴り出せることでプレースキッカーとしての期待もかかる。

 同じく初選出のFW阿部浩之(川崎F)、FW伊東純也(柏)、MF三竿健斗(鹿島)、DF山本脩斗(鹿島)はいずれもリーグ戦で好調をキープしている。海外組が数多くひしめく攻撃陣で生き残るには今大会での“結果”が不可欠。そして、これまでもハリルジャパンに名を連ねながら、いまだA代表デビューを果たせていないDF植田直通(鹿島)、DF三浦弦太(G大阪)、GK中村航輔(柏)にとっても、今までの悔しさをピッチ上で晴らすチャンスであり、海外組を含めた“序列”を覆したいところだ。

■“リベンジ”の舞台に立つ実力者たち

 新戦力が数多く名を連ねる中で、復活を期す男たちもいる。昨年6月のキリン杯以来の招集となったFW金崎夢生(鹿島)、今年3月以来の代表復帰を果たしたMF清武弘嗣(C大阪)、そして昨年9月のW杯アジア最終予選初戦のUAE戦で先発デビューを飾ったMF大島僚太(川崎F)だ。

 一時は代表の常連だった金崎だが、昨年8月に所属する鹿島で途中交代を命じられた際、握手を求めた指揮官の手を払うような素振りを見せ、激高。これには日本代表のハリルホジッチ監督も「彼の態度は受け入れがたい」と厳格な姿勢を示し、それ以降、代表に名を連ねることもなかった。だが、過去の行動については「良くないということは彼自身とも話している」としつつも、「過去のことであり、私も忘れている」と指摘。あくまで現時点のパフォーマンスを評価し、「デュエルでアグレッシブに行ける」と猛烈なチェイシングで守備面でも貢献するアタッカーを再招集した。

 同じく一時期は代表の主軸となりながら、負傷もあって代表から遠ざかっていた清武、代表デビュー戦で2失点に絡み、指揮官から「もう少し期待していた」と厳しい言葉を受けた大島も“リベンジ”の舞台を迎える。清武は言わずもがな、大島もJリーグのピッチで能力の高さを実証済み。MF井手口陽介(G大阪)やMF長澤和輝(浦和)が台頭する中盤で、貴重なピースになることをあらためて証明したい。

■初も久々も問題なし…ここぞで光るベテランの力

「今回は経験が豊富な選手と、あまり経験がない選手をミックスして編成した」とハリルホジッチ監督が話したように、30歳を超える“ベテラン”もフィールドプレイヤーで5人が選出された。最年長は34歳のMF今野泰幸(G大阪)で、32歳の山本、31歳のMF高萩洋次郎(FC東京)、30歳のFW小林悠が顔を並べる(30歳のDF西大伍はケガのため不参加)。

 3月に敵地で行われたW杯アジア最終予選のUAE戦。約2年ぶりの代表復帰となった今野だったが、先発を託されると、相手キーマンを封じ込めるだけでなく、貴重な追加点を記録するなど攻守に獅子奮迅の活躍を見せた。9月以降は招集されていなかったが、指揮官は「UAE戦での大活躍を私は忘れていない」と再び招集。どんな状況であれ、指揮官が求めるものをピッチ上で具現化し、自らの力も最大限に発揮する。それはW杯本大会でも大事な素養であり、経験豊富なベテランが今大会を機にハリルホジッチ監督の信頼を勝ち取る可能性も十分にある。

「自らA代表候補に名乗り出ることを期待する」――。ハリルホジッチ監督が11月29日のメンバー発表会見で語った言葉を体現する選手が数多く現れ、指揮官の頭を大いに悩ませてほしいところだ。

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