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“深夜の吉報”追加招集でA代表初選出の北川「ここがスタートライン」

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同い年のMF三竿健斗と並んでランニングするFW北川航也(右)

 吉報は深夜に届いた。FW北川航也(清水)は前日7日の磐田戦で2ゴールをマーク。5-1で大勝した静岡ダービーを終えたあとの「夜中。正確に言うと今日の(午前)0時過ぎ」に日本代表への追加招集の連絡を受けた。

「ビックリしたのが率直な感想」。すぐに荷物をまとめて合宿の準備をし、新潟での初日の練習から参加した。この日はランニングなどの軽めのメニューだったが、日本代表のトレーニングウェアに身を包み、FW大迫勇也、MF原口元気らロシアW杯メンバーとも一緒に汗を流した。

「率直に緊張しますね」。そう言って初々しい笑顔を見せながらも、「海外でやっている選手もいるし、自分のプラスになることしかない。コミュニケーションを取っていければ」と貪欲に話した。

 今季はここまでJ1の28試合に出場し、自己最多の11得点。直近の3試合で3戦連発の計4ゴールを決めており、森保一監督も選出理由について「結果が出ているということ」と、得点ランキング9位タイ、日本人に限れば4位タイの“結果”を評価した。

「継続して試合に出ているし、直近の試合でも2点決めている。分かりやすい結果を出してくれている選手」。クラブでは2トップを組むFWドウグラスと好連係を見せている北川について森保監督は「北川がドウグラスを生かす、ドウグラスが北川を生かすという相乗効果もあり、2トップで機能している」と分析。日本代表ではどのような起用法になるか未知数だが、北川自身は「難しいことをやる必要はないと思う。だれと試合に出るかは分からないけど、その選手の特徴を見て、それに合ったプレーができれば」と不安はない。

 年代別代表では常連だったが、14年10月のAFC U-19選手権を最後に日の丸から遠ざかっていた。準々決勝で敗退し、世界への切符を逃した4年前のアジア予選ではMF南野拓実、DF三浦弦太らとプレー。当時のチームメイトが森保ジャパン初陣となった9月11日のコスタリカ戦(3-0)でともにフル出場し、南野は代表初ゴールも決めた。

「近い年代の選手がああやって攻守において躍動している姿を見たら自分もそこでやりたいと思ったし、活躍したいという気持ちになった」。同世代のプレーに刺激を受けて1か月。「小さいころからの目標だった」というA代表にたどり着いた22歳は「ここがスタートライン。自分としてもこの合宿をいいものにできればと思うし、自分の特徴を出していきたい」と意気込んだ。

(取材・文 西山紘平)

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