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「その背中は常に頭の中にあった」A代表初選出の北川航也、偉大な先輩からの“金言”

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日本代表に初選出されたFW北川航也

 偉大な先輩からの“金言”を胸に日本代表初選出をつかみ取った。追加招集でA代表に初選出されたFW北川航也(清水)は「小さいころからの目標だったし、エスパルスから日本代表に選ばれるというのが自分の目標でもあった」と力を込めた。

 清水エスパルス所属選手のA代表招集は、北川と同じく下部組織出身のGK山本海人(現横浜FC)が選出された12年2月29日のW杯アジア3次予選・ウズベキスタン戦以来、約6年半ぶり。フィールドプレイヤーに限れば、11年1月のアジア杯にFW岡崎慎司(現レスター・シティ)、MF藤本淳吾(現G大阪)、MF本田拓也(現山形)が選出されて以来となった。

 特に岡崎は北川にとって「その背中は常に自分の頭の中にあった」という特別な存在。岡崎が最後に清水でプレーした10年当時はまだ中学2年生だったが、「エスパルスから日本代表選手が選ばれていることはうれしかったし、日本代表選手を(清水の本拠地の)アイスタで見られることもうれしかった」と振り返る。

「得点に関して言えば見習うところしかない」と、同じストライカーとして目標にしてきた岡崎とは「2年前ぐらいに(岡崎が)オフで帰国したとき、何人かで一緒に食事させてもらった」という。そこからは「分からないことがあったら聞くようにしている」と、連絡を取り合う関係になった。

 今季はここまで自己最多の11ゴールを決めている北川だが、夏場は9試合連続ノーゴールと苦しむ時期もあった。「結果が出ていないときに連絡したら『継続してやることが大事』だと言われた」と、LINEを通じてアドバイスも受けた。「シュートを打ち続けろ。ドリブルし続けろ。プレスをかけ続けろ。クロスに入り続けろ」。岡崎からの熱いメッセージを胸に直近3試合では3戦連発の計4ゴール。クラブでのゴール量産が日本代表初選出にもつながった。

 清水からの代表招集も久々とあって「サポーターの方も期待してくれていると思う」と話した北川。「エスパルスには小さいころからお世話になっているし、恩返しできればと思っている。選出されたことは光栄だし、うれしく思うけど、試合に出て結果を残して、また呼ばれるように。今回の合宿もそういう位置付けとして考えている」と地に足を付け、代表定着を目指す決意だ。

(取材・文 西山紘平)

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