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日本vsウルグアイ 試合前日の森保一監督会見要旨

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公式会見に臨む森保一監督

 日本代表は15日、試合会場の埼玉スタジアムで公式練習を行い、16日のキリンチャレンジカップ・ウルグアイ戦に向けて最終調整した。練習前には森保一監督が公式会見に出席した。

以下、森保監督の会見要旨

森保一監督
―ウルグアイ戦のテーマは?
「まずはチームとしてこれまでキリンチャレンジカップ2試合をやってきたが、さらにいい内容の戦いができるようにということと、もちろん勝つことにこだわって戦うということを選手と共有して、チームとして意識して戦いたい」

―2試合連続で完封しているが、W杯組が最終ラインに入って守備で確認したいことは。
「まずは無失点にこだわって戦ってほしいと思う。無失点という結果に表れる形があればいいが、今はチームとして攻撃も守備も戦術的に浸透を図っているところで、さらにレベルアップしていこうとしている中で選手たちが個々の役割を迷いなく発揮し、お互いの連係連動という部分でコミュニケーションを取りながら試合の中で共通理解を深めていってほしいと思う」

―FIFAランキングでも上位の相手だが、今までの2試合と違ったテーマはあるか。
「これまでの2試合と次のウルグアイ戦を考えたとき、ウルグアイがFIFAランキング5位で、ロシアW杯でもベスト8に入っている、過去のW杯で優勝したことのある国だということで、パナマやコスタリカと比べても、さらに厳しい試合になることを覚悟しながら戦わないといけない。しかしながら、今の我々の力を測るには最高の相手だと思う。我々はロシアW杯でベスト16で敗退したが、ベスト8以上に行こうと考えたときには、彼らと互角に試合ができる、彼らにも勝っていけるという気持ちで選手には戦ってほしい。ただ、選手たちはロシアW杯でベルギーと戦ったときも、結果的に負けはしたが、目線は同じ目線で戦っていた。今回のウルグアイ戦も厳しい戦いになると思うが、我々もやれるんだというところで、選手には同じ目線から戦ってほしい。そこから試合後にいろんな成果と課題が出てくると思うので、また次につなげていきたい」

―ここまで2試合は4バックだが、監督の中で3バックと4バックの違いは。
「3バックと4バックの違いだが、戦ううえでは原理原則としては変わらない。もちろんスタートポジションが違うので多少の動きの違いはあるが、選手にはまったく違うことをやっているという考えでは捉えてほしくない。配置が違うことで我々にとって有利な戦いができるようにしたいし、日本代表監督になってからはまだ3バックはやっていないが、両方ともできるようにやっていきたい。コスタリカ戦、パナマ戦と4バックで戦ってきたが、ボランチの選手がDFラインの位置まで下りてビルドアップしたり、試合の中で変化をもたらす戦いも選手たちはトライしてくれているので、両方ともすでにやっているのかなと思う。大きな違いという意味で言うと、一つ言えるのはサイドの幅の使い方。3バックでは攻撃においても68mの使い方を高い位置でできる。守備においては68mを守るときに横の揺さぶりに対して、より相手との間合いを詰めながらサイドに起点をつくらせない戦いができるのかなと思う」

―ウルグアイと韓国の試合の印象は。
「サッカーの基本であるボールの奪い合いで球際のところに厳しく激しく来るチームだと思う。厳しく激しく守備をしながら攻撃につなげていくチームだと思っているので、我々も試合の入りからアグレッシブに球際で戦う、デュエルするというところを持ちながら試合展開に合わせてやっていってほしい。ウルグアイは経験のあるチーム。W杯からも大幅な変更はないチームだと思っているので、チームとしての成熟度、完成度もあるチームで、非常に手ごわいチーム、厳しい戦いになると思う」

―チーム作りはここまで順調に来ているか。想定外のことは起きているか。明日の先発メンバーを選ぶ基準は。
「私がA代表の監督に就任してからこれまでの活動で、まず選手たちは監督が代わった中、戦術的にもどうやっていくんだろうという中、ロシアW杯から選手を入れ替えながら招集している中で、まず新しいことにトライしようと積極的な姿勢を持ってトライしてくれていると思う。これまでやったことのない選手とコンビを組む中でも少しでもいいことをやっていこうと。その中でベストをやっていこうと。トライしている中でミスが起こっても、一人ひとりがまず自分の責任でそのミスを取り返しに行く、チームとしてそのミスを取り返しながら続けてやっていく。選手が新しいチャレンジを、よりいいものをつくるトライをやってくれていると思う。招集のときにケガ人が出たり、そういうことはあるので、想定外のことは起こっているが、想定外のことが起こったときにそれをいかに当たり前に修正していけるか、今ある現状の中でベストを尽くしてやっていくことはチームとしてやっていけているかなと思う。明日のメンバーを選ぶ基準を話すことは控えるが、新潟でやったパナマ戦から大幅にメンバーを代えて明日のウルグアイ戦は戦いたいと思う」

―パナマ戦で出た課題で選手に強調したことは。
「選手にはいくつかのことは伝えている。細部のことを考えると、個々の局面、グループ、チームとしていろいろあるが、今日のミーティングで伝えたのは、試合の入りのところで選手はアグレッシブに、局面で粘り強く対応してくれたと思うが、相手が強くて、うまい選手がいて、ボールを運べる選手がいた中でスタートのところで少し後手を踏んだところがあったので、明日のウルグアイ戦ではそういうスタートのところから後手を踏むことがないように気をつけてやっていこうということは話した。前回の試合では選手たちが最後に踏ん張ってくれて無失点に抑えることができたが、ウルグアイはスタートのところで我々のミスを突いて、そこから決め切るだけの力を持っているチームだと思う。また、後手を踏むということは我々にとっていい形の守備ができない、よってファウルが多くなる。ゴールに近くなればなるほど、直接あるいは精度の高いボールを配給されて、我々にとってのピンチが増えることになるので、守備の対応の仕方も話した。ウルグアイは守備の強いチームなので、その中で我々が攻撃を仕掛けるとき、シュートまで、あるいはチャンスと思える形まで完結して攻撃ができるように意識してやっていこうと話した。途中で引っかかることが多ければ多いほど我々にとってピンチが増えるし、ウルグアイはカウンターから決め切る力とそれだけの個のクオリティーを持った選手がいるので、まず攻撃を完結させること。ミスは当然起きると思うので、そうなったときはパナマ戦と同じように切り替えを早くしようと話していきたい」

―アジアカップに向けて攻撃の選手に求めていることは。
「攻撃的な選手たちに求めていきたいのはゴールを奪うことと、ゴールに絡むプレーをすること。得点を取れる選手、得点に絡むプレーを望みたいし、チームの攻撃を落ち着かせるという部分も求めていきたい。これまで招集した選手たちは個でも相手のゴールに向かっていけるし、チームとしてもお互いに連係連動して相手を崩していく、相手ゴールに向かっていくことができる。個とチームで相手ゴールに向かっていくプレーをしてくれているので、これをより良いものにしていきたい」

(取材・文 西山紘平)

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