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準決勝殊勲の南野拓実、決勝を翌日に控え「ワクワクした気持ち」

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決勝に向けて調整するMF南野拓実

 その表情には程よい緊張感が漂っていた。2月1日のアジアカップ決勝・カタール戦を翌日に控え、最後の調整を終えた日本代表MF南野拓実(ザルツブルク)はテレビ局のインタビューに「いよいよ決勝だなと。ワクワクした気持ち、やってやるぞという気持ちがある」と静かに闘志を燃やした。

 今大会は6試合のうち、ターンオーバーしたグループリーグ最終戦のウズベキスタン戦(○2-1)を除く全5試合に先発。得点こそないが、準決勝のイラン戦(○3-0)では先制アシストにPK獲得など、全3得点に絡む活躍を見せた。

 何より光ったのが先制点のシーンだ。後半11分、相手と接触してPA手前で倒れ込んだ南野だが、すぐさま起き上がると、ノーファウルをアピールして主審に詰め寄るイラン選手たちを尻目にルーズボールに追いつき、ピンポイントクロスでFW大迫勇也のヘディングシュートをアシストした。

 南野と2列目を形成するMF原口元気も「森保さんは常に『プレーを止めるな』『続けよう』と言っている。そこを表現してくれた。(南野)拓実が(プレーを)続けたことで先制点を取れた」と称えたファインプレー。前線からの献身的な守備を含め、たとえゴールはなくとも、その存在なくして森保ジャパンの決勝進出はあり得なかった。

「一戦一戦、チームとしても成長してきたし、一戦一戦重ねるごとに一体感が出てきている。だからこそ最後、優勝して終わりたい」。ケガのあったGK東口順昭を除く全22人が出場した今大会。MF青山敏弘は途中離脱し、決勝もMF遠藤航は欠場する見通しだが、最後まで総力戦で戦い抜き、23人全員でアジア王者のタイトルを奪還するつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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