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2度目のW杯予選も“追う立場”…原口「そういう環境のほうが力を発揮できる」

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合流初日を迎えた日本代表MF原口元気

 ロシアW杯終了後、世代交代を迎えた日本代表攻撃陣。2列目のポジションで唯一、前回大会の予選を経験しているMF原口元気(ハノーファー)は「選手がガラリと変わったし、またイチからのスタート。勝たないとまたW杯にチャレンジできないので、一つずつ勝っていきたい」と決意を語った。

 MF中島翔哉(ポルト)、MF南野拓実(ザルツブルク)、MF堂安律(PSV)、MF伊東純也(ゲンク)、MF久保建英(マジョルカ)、そして原口——。いよいよ始まるカタールW杯アジア2次予選に向け、2列目のポジションを担うであろう面々だ。原口以外の5人はいずれもロシアW杯予選を経験しておらず、若手選手たちにW杯への再出発が託された印象は強い。

 しかし、唯一の前回経験者という事実を記者から問われた原口は「そうですか?」と問い返すなど、あまり意識はしていない様子。MF香川真司(サラゴサ)、MF乾貴士(エイバル)、MF宇佐美貴史(G大阪)というロシア組が落選した中、唯一生き残ったという感慨や、優位に立っているという実感は微塵も感じさせなかった。

 なにせ森保監督はこれまでのキリンチャレンジ杯で南野、堂安、中島の3選手を重用してきており、原口の立場は決して安泰ではない。原口の言葉を借りれば「何も確約されていない」という立場だ。もっとも、それはMF本田圭佑(無所属)、宇佐美、香川らが優勢だった前回予選スタート時の立ち位置と同じでもある。

 そうした序列をひっくり返し、最終予選で4試合連続ゴールという偉業を達成した原口は「何も確約されていない中で、1試合1試合力を発揮していかないといけない。そういう環境というか立場のほうが力を発揮できる。シビアな試合になるほど力を発揮できるし、自分自身そういうほうがいい」と挑む立場を前向きに捉えている。

 だからこそ、まずは前回大会以上のクオリティーを目指す。2度目のW杯予選に挑む28歳は「簡単ではないけどやっぱりアジアなので。前回より圧倒的な力を出して勝っていきたいのが正直あるし、そこにトライしないと世界では勝てない。別物は別物だけど、前回は苦しかったのでもっと圧倒して勝てるような試合をしたい」と意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)

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