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“ヒデ”質問には照れ笑いも…守田英正に芽生える自覚「中盤を担うべきは自分だと自負している」

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MF守田英正(サンタクララ)

 日本代表MF守田英正(サンタクララ)が13日、報道陣のオンライン取材に応じ、11日のキリンチャレンジカップ・セルビア戦(○1-0)を振り返った。自身は90分間フル出場を果たしたが、前半の戦いに悔いを残していたという。

「前半なかなかボールを握りながらもチャンスを作れず、相手に決定的なチャンスを与えてしまった。ハーフタイムに話をして、後半は改善できたが、前半に話し合って改善しきれなかったのがもったいない45分になった」。

 そうした停滞感の要因は、後方からの配球がうまくいかず、前線に人が足りなかったことだと捉えている。

「センターバックやサイドバックから効果的な配球ができなかった。それができなかったからボランチが降りるしかない状況になり、そのスペースに前の選手が入ってきてしまうことにつながった。前の選手を前にとどめておくには後ろがいいボールを入れる配給力だと思う。信頼が足りず、後ろの選手が降りて、前に人がいなくなったと思う」。

 事象を一つ一つ振り返った守田は「前の選手がボールを引き出しに降りてきてしまうのは、後ろが効果的にボールをつけられないことで、ストレスを感じず、一回ボールを触りたいという気持ちになったからだと思う」と指摘。「でもそこは我慢して前のポジションにいて欲しいし、それをさせてあげられるように配球力を上げていければ」とこの先のビジョンも口にした。

 もっとも、ハーフタイムにはMF橋本拳人(ロストフ)に代わって後半からピッチに立ったMF川辺駿とコミュニケーションを取り、改善を試みていたという。「もっと縦パスを長めに入れて欲しいし、ボランチが安パイなポジショニングをする必要はないと伝えた」。その結果、川辺が高い位置を取れるようになり、後半の勢いのある攻撃につながっていたようだ。

 それでも「頭でイメージしながらも前半で改善できなかったことが悔やまれる」と厳しい表情。代表チーム内では「ヒデ」の愛称で呼ばれ、かつて同じ7番を背負った中田英寿氏に関する質問も報道陣からあり、「自分もヒデって呼ばれるのは中田英寿さんと思っている。でもプロに入ってからは守田と呼ばれることの方が多いけど、どっちも違和感はない」と照れ笑いでかわした守田だったが、ゲームメイクにおいては本家さながらの影響力を発揮していく構えだ。

「航くんがいない状況で中盤を担うべきは自分だなと自負しているし、お客さん感覚ではいない。自分がゲームプランを担って、発信していくべきだと思っている」。MF遠藤航が不在となった今回の活動、守田の中には強い自覚が生まれている。

(取材・文 竹内達也)
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