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本大会メンバーへ“昇格”のGK鈴木彩艶「チャンスを自分が生かせば…」

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U-24日本代表GK鈴木彩艶(浦和)

 バックアップメンバーから本大会メンバーへと立場が変わったGK鈴木彩艶(浦和)が、静かな闘志を燃やした。

「チャンスは増えたが、やるべきことは変わらないという思いがある」。落ち着いた口調は普段と変わらないが、「チームのために全力を尽くすのが一番で、その中で得られたチャンスを自分が生かせば、おのずと上に行けると思う」と意気込みは増している。

 6月12日のジャマイカ戦で後半開始からピッチに立ち、U-24日本代表でのデビューを飾った。被シュートは0本と、守備での見せ場はなかったが、攻撃面では安定した足元の技術で冷静にパスを供給し、ビルドアップに貢献した。ただし、味方の特徴を完全に把握してないせいか、球出しのところで素早い判断ができない場面が見受けられたのも事実。

 そこは彩艶自身も承知しており、「普段一緒にできていない選手たちが多いので、ビルドアップのところでタイミングを合わせていきたい」と、合宿での課題を挙げる。

 このチームが立ち上がった時から中心選手としてゴールを守ってきた大迫敬介、6月の親善試合で2試合ともに先発出場したGK谷晃生の壁は厚いが、スケールの大きさでは2人をしのぐものがある。長所を聞かれると、「自分にはセービングの伸びがある。ぎりぎりのところで、最後のひと伸びは負けない。それと、キックの飛距離が出るので、一発背後でチャンスをつくるところでは負けたくない」とアピールポイントを列挙した。

 蒸し暑く、厳しい気象条件下での連戦となる東京五輪。「暑い環境の中でも日本らしく戦うにはボールを保持することが重要になる。ビルドアップでマイボールにしながら相手のゴールに近づいていくこと。自分のフィードからチャンスをつくったりが大事なると思う」とイメージを膨らませていた。

(取材・文 矢内由美子)
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