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「忘れることはない」4年前の悔しさ…浅野拓磨、W杯メンバー入りに向けて「自分がやることをやるだけ」と覚悟

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日本代表FW浅野拓磨(ボーフム)

 前回大会ではW杯出場へと導くヒーローとなった。しかし、本大会のメンバーに選出されることはなかった。日本代表FW浅野拓磨(ボーフム)は「悔しさというものは忘れることはないと思う」と語った。

 17年8月31日、W杯アジア最終予選オーストラリア戦。勝利したチームがW杯出場権を獲得する大一番だった。スターティングメンバ―に名を連ねた浅野が前半41分に大仕事をやってのける。左サイドのDF長友佑都から送られたクロスでフリーとなり、左足ダイレクトでねじ込んで先制点をマーク。ジャガーポーズを披露して喜びを爆発させた。後半37分にMF井手口陽介が追加点を奪ったチームは2-0の完封勝利を収めた。

 6大会連続6回目のW杯出場の立役者となった。しかし、18年6月2日に発表されたロシアW杯メンバーの中に浅野の名前はなく、最終予選で同じくヒーローとなった井手口とともにバックアッププレーヤーとしてチームに帯同することになった。

「悔しさを忘れることはないと思う。その悔しさがマイナスに働くことは1ミリもなく、悔しさがあるからすぐに切り替えられたし、前回のW杯に行けなかった時から次のW杯に向けて準備してきた。残り半年がいかに大事かを経験しているので、ここからW杯までの時間を今まで以上にいいものにしていかないといけない」

 悔しさを味わった落選から約4年。自身はシュツットガルト、ハノーファー、パルチザン、そして現在所属するボーフムと海外でのプレーを続け、成長を遂げてきた。現在の日本代表の前線には浅野の他、FW古橋亨梧やFW前田大然、MF伊東純也とスピードを武器にする選手がそろっており、サバイバルレースはし烈を極める。

 生き残るために、「一番はゴール。日本のために、ゴールに向かっていく姿勢をスピードを生かして全力で出したい」と語るとともに、「守備でも献身的に走って戦い、チームに貢献することは年々成長できているのでピッチ上で出したい」と自らの武器を攻守に生かしてアピールしていこうとしている。

 W杯出場に手が届く位置にいるのは間違いない。今回こそはW杯メンバー入りを果たすため、そして今はそこに一歩でも近づくために「ここからの競争が一番激しい。自分がやることをやるだけ」と覚悟を持って6月の4連戦に臨む。

(取材・文 折戸岳彦)
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