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“エースキラー”健在、右SBにも適応した長友佑都「ビニシウスに仕事をさせなかった」

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ビニシウスとマッチアップするDF長友佑都

[6.6 キリンチャレンジ杯 日本 0-1 ブラジル 国立]

 自らの命運を懸けて闘った。今季、レアル・マドリーでラ・リーガとチャンピオンズリーグの2冠の貢献し、自身も「バロンドールを取ってもおかしくないプレイヤー」と評価するFWビニシウス・ジュニオールとマッチアップした日本代表DF長友佑都(FC東京)は「ビニシウスにやらせないという強い気持ちでやった。彼にそこまで仕事をさせなかったということでは満足している」と自己評価をした。

 35歳。Jリーグに復帰してから細かいケガが増えるなど、全盛期とは違う自分を感じてきた。そんなタイミングで迎えたブラジル戦。「強い相手とやると能力が出せる」と意気込んだ長友にフタをされたビニシウスは後半18分にピッチを退いた。

 代表ではほとんど経験のない右サイドバックでのプレー。攻撃面では前に位置するMF伊東純也のドリブルを生かそうと、インナーラップからチャンスを演出した。「FC東京でもそういうプレーをやっている。試合の中で考えながらやれた」と、守備だけではなく存在感を示した。

 左右両サイドで計算できる選手としての価値も示した。森保一監督は「(長友)佑都の右サイドでの起用という部分では、我々の戦いの中でまた一つオプションが増えたと思っている。強い相手になればなるほど、彼がこれまで経験してきたことが出てくる。対人の強さはビニシウスに対しても互角に戦っていた」と評価した。

 右サイドバックには今回はケガで招集されていないDF酒井宏樹がいる。DF山根視来の台頭もある。DF冨安健洋もこのポジションでプレー可能だ。

「左も右も良い選手がいる。僕の中では毎回生きるか死ぬかの戦いだけど、今日1対1で負けたり、守備ができなかったりしたら僕は終わりだなという気持ちで臨んでいた。これまでのブラジル戦は手も足も出なかったし、太刀打ちできず、悲壮感を感じて何もできない自分に腹立たしさを感じていたが、今までの何もできなかったブラジル戦と比べると、僕自身は手応えを持てた試合だったと思う」。強気の言葉がどんどん出てきた。

 W杯出場決定後のサバイバル第1ラウンドをクリアしたベテランが今後さらに勢いづいていきそうな表情が印象的だった。

(取材・文 矢内由美子)

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