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U-21日本代表はU-23世代の優勝候補サウジと痛み分け…ゴールに迫るも結実せず、終盤に藤尾が退場

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U-21日本代表は第2戦でドロー

[6.6 AFC U23アジア杯GL第2戦 日本0-0サウジアラビア タシケント]

 パリ五輪世代のU-21日本代表は6日、AFC U23アジアカップ ウズベキスタン2022のグループリーグ第2戦でU-23サウジアラビア代表と対戦。0-0で引き分けた。9日には最終節でタジキスタンと対戦する。

 2024年パリ五輪を目指すU-21日本代表は、3日の初戦でUAEに2-1の勝利。中2日を空けて優勝候補サウジアラビアに挑む。初戦から先発は3人変更。DF半田陸(山形)、MF山本理仁(東京V)、FW藤尾翔太(徳島)が起用された。

 日本は4-2-3-1の布陣。GKは鈴木彩艶(浦和)、4バックは左からDF加藤聖(長崎)、DFチェイス・アンリ(シュツットガルト)、DF鈴木海音(栃木)、半田が並ぶ。ボランチ2枚は山本とMF藤田譲瑠チマ(横浜FM)。2列目は左にMF斉藤光毅(ロンメル)、トップ下にFW鈴木唯人(清水)、右にFW藤尾翔太(徳島)を配置する。1トップにはFW細谷真大(柏)が入った。キャプテンは初戦に続いて藤田が務めた。

 対戦相手のサウジアラビアは今大会の優勝候補だ。2013年大会と前回大会で準優勝しており、日本は前回大会のグループリーグで対戦し、敗れている。A代表経験者を多く擁しており、CBのサウド・アブドゥルハミドと10番のMFトゥルキー・アル・アンマールがキーマン。アンマールは2018年のU-19アジア選手権で大会最優秀選手に輝き、同年のアジア年間最優秀ユース選手も受賞した実力者だ。初戦のタジキスタン戦からメンバー変更はなし。U-23世代の優勝候補は4-2-3-1の布陣でU-21世代の日本を迎え撃つ。

 前半から日本はボランチ2枚でボールを握り、試合を運ぶ。前半10分に最初の決定機。斉藤が左サイドから深い位置を突破する。そのまま右足シュートを放つが、惜しくもゴール枠外に外れた。同15分には鈴木唯が右サイドに進み、意表を突くヒールキック。PA右でボールを収めた半田がPA手前に戻し、最後は藤尾が左足ダイレクト。しかし、ミートしきれず、GKにセーブされた。

 サウジアラビアに個人技で突破されるが、守備陣がブロックを敷き、チャンスを作らせない。日本は前半31分に右CKを獲得。山本からのショートコーナーで鈴木唯が収め、ニアサイドにグラウンダーのパス。斉藤がPA右に流すと、鈴木唯がシュート性のクロス。巧妙なセットプレーでゴールに迫るが、惜しくも相手GKに阻まれた。

 それでも日本の勢いは続く。前半36分、前線の鈴木唯と藤尾のプレスからボールを奪い、細谷がPA手前までドリブル。PA左ライン上でパスを受けた斉藤がカットインから右足シュートを放つが、相手GKのファインセーブにはじかれた。

 単発のカウンターを防ぎつつ、日本が積極的に攻勢を強める。だが、前半はスコアレスで折り返した。

 日本は後半開始から攻撃を続ける。後半2分、左サイドから細かいパスで展開すると、最後は斉藤が渾身の右足シュート。しかし、ボールの軌道はゴールから逸れる。その2分後には再び左サイドから決定機。加藤と斉藤の連係から加藤が左足でクロス。だが、ファーサイドの藤尾には合わなかった。

 日本は後半16分に交代カードを切る。斉藤を下げ、MF三戸舜介(新潟)が投入された。同28分にはビルドアップのミスからアンマールにシュートを打たれるが、鈴木彩が頭上にはじく。

 両者疲労も見られた後半30分過ぎに試合が動く。中盤で藤尾が相手選手と交錯する。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックが入り、主審がモニターで確認。藤尾がひじを当てたとみなされ、イエローカードからレッドカードに変更。退場処分となった。

 数的不利となった日本は後半37分に2枚替え。細谷と山本に代え、FW中島大嘉(札幌)とMF松岡大起(清水)が入る。さらに43分には鈴木唯も下がり、MF山田楓喜(京都)が入った。

 終盤には立て続けにピンチを迎えるが、鈴木彩が好セーブでゴールを許さない。後半アディショナルタイムには三戸が右足ミドルを放つが、枠を捉えない。試合はそのまま決着つかず、スコアレスで終了。グループDの上位対決は痛み分けに終わった。

(取材・文 石川祐介)
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