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[MOM3977]U-17日本代表FW後藤啓介(磐田U-18、2年)_電光石火の先制弾含む2発

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前半1分、FW後藤啓介(磐田U-18)が先制ヘッド

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.11 Balcom BMW CUP第3日 U-17日本代表 5-1 クラブ・レオンU-18 広島広域公園第一球技場]

 電光石火とも言える一撃でU-17日本代表を勢いづけた。ジュビロ磐田U-18に所属するFW後藤啓介(2年=ジュビロ磐田U-15出身)が、前半1分に先制ヘッド。191cmの大型FWは、MF安藤阿雄依(清水ユース)の右クロスをニアで合わせてゴールネットを揺らした。

 PA右端からの鋭いクロスをニアで枠へ飛ばした一撃。難易度が高いように映ったシュートだが、後藤は「トップのゴンさん(中山雅史コーチ)に『絶対に誰かがニアに入らないといけない』とは言われていて、自分はFWですし、貴田(遼河)が後ろくらいにいたので来たら決めれたら良いかなくらいで入りました。(シュートは)難しいっちゃ難しいんですけれども、上手く当てられましたし、良いコースに飛んでくれたと思います」。偉大なストライカーからの助言を守って決めたゴールを喜んでいた。

 今大会はこれまで無得点。普段、ボランチとしてもプレーする後藤はパスで決めさせることにも喜びを感じるプレーヤーだが、「FWとして出るからにはゴール。出たところで求められるプレーをしっかりしたい」。今大会2試合で他のFW登録3選手が決めていたこともエネルギーになっていた。

 開始直後のゴールで「ホッとしました」という後藤は、前半34分にもMF大関友翔(川崎F U-18)の右FKを左足ダイレクトで決めて2点目。巧みにマークを外して決めた一撃だったが、「毎回良いボールを蹴ってくれる。あれは大関君のボールが良かったです」と先輩MFを立てていた。

 後半開始直後には前線からのプレッシングで相手のミスを誘い、チームの5点目を演出。安藤のスピードを活かすポストプレーでチャンスの起点になるなど、得点以外の部分でも快勝に貢献した。

 28年ロサンゼルス五輪世代の有力なFW候補。「毎回(代表チームに)呼ばれるのがベストですけれども、それは簡単なことじゃない」という後藤は、目の前の試合で一つ一つ結果を残していく考えだ。今月、SBSカップに出場する静岡ユース(静岡県高校選抜)メンバーに選出。U-18日本代表、U-18ウルグアイ代表、U-18ウズベキスタン代表との3連戦で「ゴールやポストプレーで評価を得て新潟国際やその後の海外遠征も選ばれていかないといけない」と意気込む。

 磐田U-18は現在、プレミアリーグWESTで2位。「誰一人諦めない姿勢がアディショナルタイムのゴールだったり、劇的弾に繋がっていると思います」というチームの中で、後藤自身も後半45分以降の決勝ゴールを3つも記録している。

 FW伊藤猛志(3年)が負傷離脱している中、「(FWとしての)出場機会は多分増えると思う。増える分、得点も増やさないといけないですし、今2位でジュビロ史上初優勝も目指せる位置にいるのでたくさん試合がありますけれども、一戦一戦全力で戦って結果的に優勝、ファイナルに行けたらと思います」。選抜、代表チームの活躍ももちろんだが、磐田U-18への思いは特別。チャンスメーカーとして、フィニッシャーとしてチームを勝たせて、歴史を変える。

前半34分、左足ダイレクトでこの日2点目のゴール

(取材・文 吉田太郎)

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