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大学生相手に守備で存在感も…自らに高い基準を課すU-18日本代表候補MF由井航太「フロンターレにいる以上は攻撃も求められる」

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MF由井航太(川崎F U-18)

[3.1 練習試合 U-18日本代表候補 3-1 流通経済大 JFA夢フィールド]

 U-18日本代表候補は流通経済大と対戦した30×3本のトレーニングマッチで、1本目に2-0のリードを奪った。その中で存在感を示したのがボランチの一角で出場したMF由井航太(川崎F U-18)。中盤での鋭いアプローチで相手の攻撃をことごとくせき止め、多くのチャンスにつながるカウンター攻撃の起点となっていた。

 昨季の高円宮杯プレミアリーグEASTで頂点に立った川崎F U-18で、2年次から主力を担っていた有望株。すでにトップチーム昇格を果たした年上のMF大関友翔が攻撃的な役割を果たしていた一方、「攻撃は苦手で守備が強み」という由井は守備でチームを支える役目を務めていた。そんな守備能力は世代別代表の中でも際立っており、新大学3年生主体の流通経済大戦でも守備のデュエルで通用。「あまりフィジカル的な差は感じなかった」とも言い切った。

 もっとも、全体的なパフォーマンスには満足していなかったという。「相手のプレッシャーが速かったわけじゃないけど、若干みんなそう感じていて、あまり落ち着いてボールを回せなかったのが反省」。悔いが残ったのは自身の攻撃への関わり方。それは決して得意分野ではないものの、MF石渡ネルソン(C大阪)とのダブルボランチでより大きなタスクを担っていく構えを見せた。

「今日はバタバタしている時間が長かったので、ボランチの自分とネルソンが出して受けてを繰り返しながら、速攻がありつつも、自分たちがボールを持ってゆっくり攻撃するところも使い分けられるようにしたい」

 攻撃面に関しては「チームでも監督・コーチに課題だとずっと言われているので、やんなきゃなと、自分は下手なんだなと思いながらやっている」と謙虚に語る由井。この日のプレーを見る限り、トラップやパスなどの基礎技術はしっかり身についているようにも思われるが、「ボールに関わるプレーが少なかった。守備はある程度戦えたけど、ボールを受ける回数が少なかったのが良くなかった」とさらに高いハードルを課しているようだ。

 その目線の先には「代表も大事だけど、やっぱり大事なのはチーム。チームで一番の選手になって、フロンターレのトップチームでプレーすることが目標」という大きなミッションがある。さらにトップチームで通用していくことを考えれば、たしかに得意の守備だけでなく、攻撃面のレベルアップも不可欠。「守備は自分の持ち味だけど、フロンターレにいる以上は攻撃も求められる。両方できるような選手になりたい」」と向上心を燃やしていた。

(取材・文 竹内達也)

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