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東京ドームシティ内に“サッカー文化創造拠点”が今秋誕生へ!! 落合陽一氏との共同事業「“新しい世界観”を楽しみにしてください」

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落合陽一氏との共同事業(※写真は昨年6月の共同研究契約時)

 日本サッカー協会(JFA)は2日、今年秋に次世代型の「サッカー文化創造拠点」(仮称)を東京都文京区の東京ドームシティ内に開業すると発表した。筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター・落合陽一氏との共同事業。JFAハウスの移転に伴って2月末限りで日本サッカーミュージアムが休館となっていた中、新たなサッカー文化の発信拠点が誕生する。

 新たな拠点では、歴史的な資料を展示するこれまでのようなミュージアム機能だけでなく、落合氏のノウハウを活かした展示を実施。空間再現ディスプレイなどの最新技術を活用した映像コンテンツも展開するほか、同センターのデータサイエンスや学術研究をスポーツに反映した企画展(年間複数回)を行う「FUTURE ゾーン」も新たに設置される。

 同日、メディアブリーフィングを行った宮本恒靖氏は「ミュージアムというものを全面に出した形ではなく、それ以外にもデジタルコンテンツがあったりなど、少し形が変わっていくものと想像してもらいたい。ミュージアムは大事なものなので、その大切さを認識しつつ、違うところに持っていきたい」と意気込みを語った。

 加えてパブリックビューイングやサッカー体験ができる芝生空間「PARKゾーン」、サッカーや日本代表をコンセプトとしたランチやディナーが楽しめる「CAFÉ&DININGゾーン」、さまざまなサッカーグッズを揃えた「SHOPゾーン」、記者会見やeスポーツの会場としても活用される「STUDIOゾーン」の設置も予定されており、さまざまな形で活用できる拠点になりそうだ。

施設外観(イメージ)

展示スペース(イメージ)

PARK ゾーン(イメージ)

FUTURE ゾーン

CAFÉ&DINING ゾーン、SHOP ゾーン(イメージ)

STUDIOゾーン(イメージ)

 宮本氏はそうした拠点が「年間約4000万人の人が集まる場所」である東京ドームシティ内に誕生することの価値も強調。「サッカーを愛する皆さまのみならず、この度のワールドカップを通じてサッカーに興味を持っていただいた方や、これまでサッカーと接点がなかった方にも、ランチやディナー、最先端テクノロジーを用いたサッカー体験、それから年中さまざまなイベントやパブリックビューイングを通じて、よりサッカーを身近に感じていただき、心身の健全な発達や社会の発展に貢献できるような施設にしていきたい。どこにもないような“新しい世界観”を楽しみにしていてください」と伝えている。

 なお、これまでの日本サッカーミュージアムは2003年12月からの19年間で71万人が来場。宮本氏は東京ドームシティ内の劇場「シアターGロッソ」に年間30万人強の来場者があることを例に挙げ、「そういうレベルの数と触れ合うことができればと考えている」と期待を示した。

 また昨年6月以降、JFAと「物理再構築技術とサッカーの融合」をテーマとした共同研究契約を締結し、プロジェクトを進めてきた落合氏もコメントを発表。「サッカーミュージアムをデジタルネイチャー時代にどう変化させていくのかをみんなで議論しながら進めています。以前のミュージアムとは場所が大きく変わる中で、地場の良さとデジタル技術の融合で今までにないさまざまな年齢層が楽しめ、熱量が伝わるデジタルサッカーミュージアムの構築を目指しています。熱狂と団欒と身体性とデジタルが共にある場所を創る。皆様ぜひ楽しみにしていてください!」とアピールしている。

 このプロジェクトはJFAが三井不動産株式会社と2021年10月に締結した「サッカーの力を活用した街づくり連携および拠点再編に関する基本協定」の共同プロジェクトの一環。三井不動産グループである東京ドームとの共同事業で進められているという。正式な施設名称、開業日、イベント内容の詳細は決定次第、発表される。

(取材・文 竹内達也)

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