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“背番号1”GK大迫敬介「日本がベスト8の壁を超えていくためには…」届かなかったW杯で感じたこと

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日本代表GK大迫敬介(広島)

 南アフリカからロシアまでW杯3大会の計11試合でゴールマウスを守ったGK川島永嗣、カタールW杯で正キーパーだったGK権田修一が招集から外れた第2次森保ジャパン。GK勢はシュミット・ダニエルを含めて3人全員がW杯でピッチに立った経験がない。

 ウルグアイ戦を2日後に控えた22日、報道陣の取材に応じた日本代表GK大迫敬介(広島)は「フィールドも含めてフレッシュな選手が入ってきて、新しい競争が生まれてくる。そういう意味では自分も含めてすごくチャンス。短い合宿ではあるけど、こういうチャンスをしっかりと自分の手で掴み取りたい」と意気込んだ。

 所属先の広島では昨季J1リーグ3位、ルヴァンカップ優勝と好成績を残した。「シュートストップのところは自分の武器ですし、1対1も含めてはすごく感覚がいい」と胸を張るように、Jリーグで見せている良い流れを代表につなげたいところだ。

 カタールW杯は「複雑な思いも持ちながら見た」という。大迫はこれまでの代表キャップ数こそ3にとどまるが、森保ジャパンには2019年6月に初招集されてから昨年までに計15試合分の招集を受け、特にW杯イヤーの昨年は6月の国際親善試合4試合、7月のEAFF E-1選手権と立て続けに呼ばれていた。

「去年も代表に呼んでいただいた中でメンバーに入ることができなかったという悔しさと、日本が勝ち進んでいく中で自分もその一員になりたかったという思い。いろんな思いが入り混じりながら見ていた」

 テレビでW杯を見て感じたのは「日本がベスト8の壁を超えていくためにはゴールキーパーのレベルアップが必要。ベスト8以上にいっている国々のゴールキーパーを見てそう思った。それが自分の一つの大きな仕事なのかなと思う」ということだ。

 今回、背番号は「1」になった。広島では38番をつけていることもあり「びっくりしましたね」とおどけてみせたが、「広島でのパフォーマンスを評価されてここにいると思っている」と語る様子は堂々としている。

 「W杯のピッチに立つために、この3年半は自分を犠牲にしながら、何が必要なのかを考えながら過ごしたい。見ていて味わった思いが今の自分のモチベーションになっている」と正GKの座へ強い意欲を見せた。

(取材・文 矢内由美子)

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