beacon

A代表初ゴールの上田綺世がまさかの告白「10人になったことに気付かなくて…」

このエントリーをはてなブックマークに追加

A代表初ゴールのFW上田綺世(セルクル・ブルージュ)

[6.15 キリンチャレンジ杯 日本 6-0 エルサルバドル 豊田ス]

 日本代表FW上田綺世(セルクル・ブルージュ)は前半4分、自らが獲得したPKをゴール右隅に決め、国際Aマッチ14試合目で待望の初ゴールを記録した。「あまりセレブレーションするタイプではないので」と控えめに喜んだ24歳は「今日の試合も今までも決めるチャンスがあったので、もっともっと決めないといけないけど、とりあえずホッとしている」と振り返った。

 得点の起点となったのは上田の迫力あるハイプレッシングだった。前半早々にDF谷口彰悟の先制点が決まった直後、相手のキックオフを猛然と追いかけた。「前から相手に圧力をかけるのはチームで共有していたのでそれも含めていい入りができた」。その献身性とスピードが功を奏し、PKを獲得したとともに相手を一発退場に追いやったが、上田はミックスゾーンでまさかの告白をした。

「僕は倒れていて10人になっていたことに気付かなくて……。前半は普通に11対11だと思っていました」

 上田によると、相手が退場したことに気付いたのはハーフタイムに交代したMF三笘薫(ブライトン)から「10人だから(プレスに)行ってこいよ」と伝えられたため。相手にレッドカードが出された瞬間、上田はペナルティエリア内に倒れ込んでいたこともあり、相手が11人のまま戦っていたと思い込んでいたようだ。

 もっともそんな最中の前半44分には、味方のロングボールを胸トラップで三笘に落とし、MF堂安律のゴールの起点に。スタジアムは上田のポストプレーの時点で大きくどよめき、欧州での成長をあらためて証明するスケールの大きなワンプレーだった。

「薫くんもタケ(久保建英)も(堂安)律も突破力があって、ボールを持てる選手が多いので、あそこでただ競るだけじゃなくカウンターにつなげるのは効果的だと思う。自分にしかできない部分でもあると思う。これからも挑戦していきたい」

 後半のオフサイドが相次いだ場面については「でもオフサイドになるのは準備不足だと思っている。僕としては悔しい。動き出しをゴールゲッターとして大事にしているのでオフサイドになるのは良くない。修正したい」と反省点も述べたが、A代表初ゴールは大きな一歩。ここからエースとしての地位を築いていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

TOP