[6.15 キリンチャレンジ杯 日本 6-0 エルサルバドル 豊田ス]

　日本代表は15日、キリンチャレンジカップでエルサルバドル代表と対戦し、6-0で勝利した。前半早々に退場者を出した相手を攻め続け、DF谷口彰悟、FW上田綺世、FW中村敬斗がA代表初ゴールを記録。圧巻のゴールラッシュで第2次森保ジャパン初白星を手にした。

　6月シリーズの初戦。システムは3月シリーズの4-2-3-1から4-1-4-1に変更し、カタールW杯までは先発機会の少なかった若手選手が中心に起用された。

　GKは大迫敬介が抜擢され、最終ラインは左からA代表デビューのDF森下龍矢、谷口、DF板倉滉、DF菅原由勢。アンカーはゲームキャプテンのMF守田英正が務め、インサイドハーフはMF旗手怜央とMF堂安律。左にMF三笘薫、右にMF久保建英が入り、1トップは上田が起用された。[スタメン&布陣]

　試合は前半1分、さっそく動いた。日本は三笘が左サイドで仕掛けると、相手のファウルをさそってFKを獲得。キッカーの久保がゴール前にアウトスイングの鋭いボールを供給すると、ファーサイドに飛び込んだ谷口が高い打点からのヘディングシュートを突き刺した。谷口はこれがA代表初ゴール。海外移籍を経て代表復帰1戦目、開始1分足らずで決め切った。

　さらにキックオフ直後の前半3分、相手のバックパスに上田がチェイシングを仕掛けると、ゴール前でボールを奪い切り、DFロナルド・ロドリゲスに後ろからタックルされて転倒。ロドリゲスには一発レッドカードが提示され、日本にPKが与えられた。キッカーは上田。GKにコースを読まれながらもゴール右隅を打ち抜き、上田もこれがA代表初ゴールとなった。

　その後は数的不利となったエルサルバドルがボールを握ってきた中、停滞した時間帯が続いた。日本もカウンターからチャンスを作るも、フィニッシュに顔を出した久保のシュートが立て続けに枠外。ボールを握り返した時間帯では最終ラインが高い位置を取り、板倉や谷口がシュートを狙う場面もあったが、得点は奪えなかった。

　それでも前半25分、右に開いた久保のサイドチェンジが三笘に通ると、カットインからの崩しは失敗に終わったが、三笘が素早い攻守の切り替えからボールを奪取。折り返しのパスをマイナス方向に通し、これを受けた久保が左足でファーポスト脇に決め、3-0とした。久保は昨年6月のキリン杯ガーナ戦以来のA代表通算2ゴール目となった。

　エルサルバドルはここで選手交代。一発退場後から左SBに回っていたFWケビン・レジェスを下げてDFロベルト・ドミンゲスを投入し、システムを5-3-1に変更した。

　その後は日本が一方的に攻め、菅原、旗手、三笘が何度も惜しいシュートを披露。そして前半44分、上田の素晴らしいポストプレーから三笘が単独突破を仕掛けると、カットインシュートはGKに阻まれたが、こぼれ球に堂安が反応。ゴールに入りそうなボールを押し込み、W杯スペイン戦以来のA代表通算5ゴール目で4-0とした。

　日本は後半開始時、三笘と菅原を下げてMF相馬勇紀と中村を投入。相馬が右SB、中村が左ウイングに入った。その後も勢いは止まらず後半6分、左サイドの崩しから森下がオーバーラップを仕掛けると、クロスは相手にカットされたが、こぼれ球を拾った堂安が左足でシュート。これがGKの手を弾き、跳ね返りを上田が押し込んだ。だが、そこでVARが介入。上田にオフサイドがあったとして得点は認められなかった。

　さらに後半8分、旗手の素晴らしい斜めのパスに上田が抜け出し、右足シュートを放ったが、GKがブロック。また上田の位置がオフサイドだった。それでも同15分、右サイドから仕掛けた久保の股抜きパスを中村がフリーで受けると、冷静に右足でゴールを打ち抜き、A代表通算3試合目で初ゴールを奪った。

　日本は後半19分、一気に3選手を交代。上田、久保、堂安を下げてFW古橋亨梧、FW浅野拓磨、MF川辺駿がそれぞれ同じポジションに入った。そして同27分、右サイドでパスを受けた相馬のクロスがゴール前に送られると、古橋がエリア内で完璧なヘディングシュート。一昨年6月のW杯2次予選タジキスタン戦以来2年ぶりのA代表通算4点目となった。

　日本は後半31分、守田に代わってMF伊藤敦樹を投入。前日14日に体調不良のMF川村拓夢に代わって追加招集が発表され、トレーニングには参加していなかったが、実質的な合流初日でA代表デビューとなった。そのまま試合はタイムアップ。第2次森保ジャパン初白星を飾った。

(取材・文　竹内達也)

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