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2年ぶり代表戦出場の川辺駿が代表定着へ決意「飛び出した先のクオリティーは自分の武器」

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2年ぶりの代表戦出場となったMF川辺駿

 約2年ぶりの代表復帰となった日本代表MF川辺駿(ウォルバーハンプトン)は15日のエルサルバドル戦(○6-0)に後半20分から途中出場。右のインサイドハーフの位置に入り、攻守に駆け回った。

「点差もあったし、相手の人数が少なくて時間とスペースがあったので、余裕を持ってピッチに立てた。自分がやりたいプレーも少なからずできたけど、相手のレベルが上がって、11対11でやるときに何ができるか。ああいう試合だからこそ、ゴールやアシストが取れれば良かった」

 6-0という大勝劇の中で得点に絡めなかったことを反省した川辺だが、A代表に初招集された2年前からの成長も実感している。過去に代表活動に参加した21年3月と6月は広島でプレーしていた時期。その後、21年7月にグラスホッパーへ移籍し、海外挑戦が始まったが、そこから代表に呼ばれることはなかった。

「2年前に広島から入った代表と、ヨーロッパで2年間プレーしてから入った代表とではメンバーも変わっているし、自分の自信も違う。何ができるか整理された中でプレーできているし、2年前と違うメンタリティーで、やりやすいと感じている」

 そうしたメンタル面はもちろん、プレー面でも「広島で選ばれたときは海外組が多い中で、練習の強度やスピードにも差があった。今は代表に来たときの差が縮まって、自分のプレーを出せるようになった」と胸を張る。

「フィジカル的にも少し上がったのを感じる。前に出て、また戻って、いろんなところに顔を出す質と量が上がった。その質が上に行けば行くほど重要だし、飛び出すところは他にもできる選手がいっぱいいるけど、飛び出した先のクオリティーは自分の武器だと思っている」

 飛び出す回数や運動量という部分でも「スイスもアップダウンが激しいリーグだけど、スイスに行ってすぐスタメンで出た試合は60分ぐらいで足をつっていた。それを思うと、環境が自分を成長させてくれた」と、この2年間で鍛えられた。

「自分にしかないものを感じているし、それはこのメンバーを見ても生きるなと。自分にしかないものを毎試合毎試合出さないといけないし、出したものを結果につなげないといけない」。21年6月15日のW杯アジア2次予選・キルギス戦以来、ちょうど2年ぶりだった代表のピッチ。代表定着への決意を改めて強めていた。

(取材・文 西山紘平)

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