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なでしこJ熊谷紗希主将は7発快勝も「結果には満足していない」、自身の得点には「合わせるのに必死だった」と苦笑

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なでしこジャパンをけん引するDF熊谷紗希

 日本女子代表(なでしこジャパン)は5日、オルカ鴨川FC(なでしこL1部)と練習試合(40分×3本)を行った。国内トレーニングキャンプ9日目にして初となる実戦形式。7-0で圧勝したものの、キャプテンのDF熊谷紗希(ローマ)は「結果には満足していない」と振り返った。

 日本は1本目の序盤から試合の主導権を握ると、3点を奪って2本目へ。先発メンバーを多く残した2本目は序盤にピンチを迎えるも、そこから立て直して攻撃を組み立てた。しかし、最終ライン、中盤から前線へのボールが上手く入らず無得点に。若手選手やトレーニングパートナーを多く起用した3本目に4点を追加して7-0で勝利した。

 熊谷は相手を圧倒した試合で、チームの3点目をマーク。セットプレーの流れから攻め残っていると、「(DF清水)梨紗から大きいボールが入った時に、折り返しは絶対に来るとは思っていた」と話したように、MF長谷川唯のラストパスをゴール前で待ち構えて頭で押し込んだ。低いボールに泥臭く合わせた得点には「合わせるのに必死だった」と苦笑い。完封勝利に自身の得点もあったが、攻撃面に満足していない様子だ。

「1本目は中に縦パスを刺せて、バイタル(エリア)を使えた時に上手くいけていたが、それが2本目はなかなか(パスが)入らなくて、3本目は、もちろんメンバーが変わった中でも、色々な選手の個々の技術から得点まで繋げることができた」

 一方で、守備面では一定の手応えもあった。昨年からトライする3バックについて言及すると、「後ろの残り方というのが自分たちの課題」とし、「リスクマネジメントの面では、誰がついて誰が残るかというところを、明確に声を掛け合いながらできた」と評価。「もっと練習は必要だと思う」としつつも、「今日の試合の中では後ろがしっかり対応できたところが多かった」とした。

 世界一奪還を狙う女子W杯開幕まで約2週間。日本は14日に仙台市で行われるMS&ADカップのパナマ女子代表戦で最終確認を行い、22日に初戦のザンビア女子代表戦に臨む。

(取材・文 成田敏彬)
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