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[MOM4398]U-17日本代表FW鈴木大馳(鳥栖U-18、2年)_リーグ杯で“久保超え”のFW、U-17W杯メンバー入りへアピールの2発

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前半8分、U-17日本代表FW鈴木大馳(鳥栖U-18、2年)が左足で“代表初ゴール”

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.10 Balcom BMW CUP第2節 広島県高校選抜U-18 2-4 U-17日本代表 広島広域公園第一球技場]

 U-17ワールドカップメンバー入りへ、アピールの2発だ。U-17日本代表FW鈴木大馳(鳥栖U-18、2年)は、年代別日本代表初招集。代表初先発の広島県高校選抜U-18戦で得点力を示した。

 まずは1-0の前半8分、ペナルティアークで縦パスを受けると、ボールをキープしながら左へ。DF3人が対応していたが、一瞬できたシュートコースを見逃さない。豪快な左足シュートを右隅へ突き刺した。

「(左へ)流れて行った時にシュートコースが見えたので、振り抜いたら入ったので良かった。GKのタイミングもズラせたので、良かった」と鈴木。左右両足のパンチ力、精度、ゴール前での駆け引きにも自信を持つストライカーが持ち味を発揮し、代表初ゴールをマークした。

 さらに30分には、左SB菅原悠太(FC東京U-18)からPAへ送られたボールに走り込む。シュートモーションから右足を振り抜こうとした瞬間、DFが伸ばしてきた足にボールが当たり、ゴールイン。本人はパスへの反応が遅れたことを反省し、ややかすめただけの形に実感もなかったようだが、鈴木の2点目が記録された。

 181cmの長身FWは8日の広島ユース戦で交代出場。連係で右サイドを抜け出し、同点ゴールをアシストしている。DF背後へのアクションや前線で収めることを目指し、この日は「一番意識していました」というゴール。森山佳郎監督も「FWとして名乗りを上げた」と評したように、初代表でアピールを続けている。

 鈴木は今年3月末に鳥栖トップチームへ2種登録され、6月18日のルヴァン杯・横浜FM戦ではゴール前の落ち着いた動きから右足でゴールを決めている。16歳7か月10日で臨んだトップチームデビュー戦で初ゴール。16歳9か月10日のMF久保建英(当時FC東京)を抜き、リーグカップ戦最年少得点記録を更新した。

 このゴールによって、注目度も向上。周囲の目も厳しくなった。「(U-18チームでもプレーが雑になったりすると)『それがトップか』と言われるんですけれども、良い意味で、トップで決めたということを活用できたら良いと思います。(今回も)気負うことなく、思い切りやり抜こうと思っていて。今日も自分の出せるものを出し切ろうと思っていました」。プレッシャーを前向きに捉え、自分の成長に繋げている。
 
 昨年加入した鳥栖U-18でハードワークの意識が向上。チームではMF登録だが、ゴールに近い位置で起用されることが増え、ゴールへの意識をより強く持つようになったという。街クラブのFC.フェルボール愛知出身。台頭中のFWはU-17日本代表で結果を残し、U-17ワールドカップ(11月)メンバー入りのチャンスを勝ち取る意気込みだ。

 6、7月のU17アジアカップをチェック。「前線の選手はちゃんとゴールという結果を残していた。刺激を受けて自分もやらないと、と思いました。(この後U-17代表は)もう一回遠征もあるんですけれども、そこに選ばれたらゴールという形でアピールできたらと思います」。11日はU-17ワールドカップに出場するU-17ウズベキスタン代表戦。ここでも決めて、世界で戦えることを示す。

(取材・文 吉田太郎)

●U-17ワールドカップ2023特集ページ
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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