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U-17日本代表はウズベキスタンとの決着戦。10番背負う昌平MF山口豪太は決め切る力を示して勝つ

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U-17日本代表MF山口豪太(昌平高、1年)が左足を振り抜く

[8.10 Balcom BMW CUP第2節 広島県高校選抜U-18 2-4 U-17日本代表 広島広域公園第一球技場]

 勝って、決着をつける。U-17日本代表は11日、「HiFA 平和祈念 2023 Balcom BMW CUP 広島国際ユースサッカー」最終節でU-17ウズベキスタン代表と激突。2連勝で首位のU-17日本代表は引き分け以上で自力での優勝が決まるが、必ず勝って大会を終える。

 日本は6月から7月にかけて開催されたU17アジアカップ初戦でウズベキスタンと対戦。前半8分にFW道脇豊(熊本)のゴールで先制したが、2点目を奪うことができず、試合終盤にギアを上げたウズベキスタンに追いつかれ、1-1で引き分けている。

 日本はその後の5試合全てで3得点以上をマークし、5連勝でアジア制覇。U-17ワールドカップへの出場権を獲得した。一方のウズベキスタンも準決勝へ進出し、世界切符を獲得。今回は、アジアで唯一勝ち切れなかった強敵との決着戦だ。

 アジアカップメンバーのMF山口豪太(昌平高、1年)は、「(ウズベキスタンは)フィジカルが強くて、上手い。チームとしてはちゃんとしている印象がある、後半落ちても、最後上げてくるので最後上げさせないようにしないといけない」と警戒。その一方、注目レフティーはU-17ワールドカップメンバー入りへのアピールチャンスだと捉えている。

 山口は07年生まれ世代の強力アタッカー。1歳年上のU-17日本代表に加わり、U17アジアカップを戦った。だが、同大会での出場はグループステージの2試合のみ。出場時間は計20分にも満たなかった。

 インド戦で才能を見せつけるような鮮烈ゴールを決めたが、悔しいアジア制覇に。「全然やれる気持ちはあって、いつでもやれる準備はしていたんですけれども、実力不足だったので、そこでしっかり実力をつけて、こういう時に結果を出せるようにしていかないといけない。アタックゾーンのところで自分のドリブルやクロス、シュートでどんどんチャンスを作っていかないといけないし、決め切る力をつけていかないといけない」。本人は他の選手たちに比べ、フィジカル面や人間性の部分も不足していたと自己分析する。

 昌平は山口を欠いたインターハイ埼玉県予選準決勝で敗退。山口はこの夏、大舞台を経験することができなかった。その間、チームで先発を掴むことや運動量増加、決め切る力の向上を目指して取り組んできたものの、今回のU-17日本代表の活動では怪我もあって出遅れ。広島県高校選抜U-18戦の後半24分から初出場した。

 流れの悪い中、ドリブル突破や左足シュートにチャレンジしていた。そして、チームは追加点を決めて勝ったものの、山口は得点に絡むことができず、「しっかりそういう時でもチームを変えれるようなプレーをしないといけない」。また、自陣での強引なドリブルを指摘されるシーンもあった。それだけに、U-17日本代表の10番を託されたMFのウズベキスタン戦への思いは一際強い。アジアの戦いから成長した姿を見せるか。山口がインパクトのあるプレーと結果で日本を勝たせる。
 
(取材・文 吉田太郎)

●U-17ワールドカップ2023特集ページ
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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