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パリ五輪の道を行く同期に「追い付くためのチャンスが来た」新潟の星・小見洋太は初の舞台で自身の力を証明する

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MF小見洋太

 MF小見洋太(新潟)はU-22日本代表の一員として初めて公式の国際大会に臨んでいる。

 これまでU-18日本代表の一員としてスペイン遠征に参加した経験はあるものの、年上の代表に交じるのも初めてであり、もちろんパリ五輪を目指すチームに参加するのも初めてのこと。ただ、ここは昌平高から新潟入りして以来、常に意識してきた場でもある。

「やっぱり同じチームの同期である三戸舜介(新潟)がずっと選ばれていて、そこを追い掛けてやっていた。ここで追い付くためのチャンスが来たと思っている。とにかくこの大会で結果を出したいです」(小見)

 初めて一緒にプレーするような選手も多かったと言うが、トレーニングでは鋭さを感じさせるプレーも連発。これは「自分を活かしてくれる選手が多い」ことも大きいようだが、純粋に個としても質の高いシュートでゴールネットを揺らすシーンを連発するなど存在感を発揮している。

 これについて本人は「いやあ、なんかボールが何か蹴りやすい感じなんですよね」と大会公式試合球との相性の良さを感じているようで、「じゃあシュートには期待していい?」というこちらの問いにも「はい」と明確な回答を返してきた。

 また代表に来た選手が必ず苦労する短期間で戦術を理解する難しさについては、「ビルドアップのところは新潟と似た部分が多い」と馴染んでいる点がある一方で、「異なる部分も多いので」と消化中の面もある。このあたりは選手間の連係も含め、実戦の中であらためて高めていきたい部分だろう。

 ストライカーとしてプレーしていた昌平高時代と異なり、現在は主に左サイドでプレーする。ただ、持ち味が大きく変わったわけではない。

「ポジションは左になりましたけど、中に入ってFWらしいプレーをすることもあるし、ゴールを目指すところは変わらない。高校時代よりやれることが増えたと思うし、いまの役割にやり甲斐も感じている」

 もちろん、チームの勝利が最優先だが、「どん欲にいきたい」と得点にもこだわる。

「結果がすべてだと思っている。ここで結果を出せないようなら、次のチャンスなんてそう簡単に来ない。でも気負い過ぎないようにもしたい。自分の持っている力を出し切れれば必ず結果も付いてくると思っているので」

 そう語った小見。目指すパリ五輪に向け、この国際舞台で自身の力を証明しにいく。

(取材・文 川端暁彦)

●第19回アジア大会特集ページ
川端暁彦
Text by 川端暁彦

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