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385日ぶりのカムバック…第2次森保J初出場の中山雄太「“左サイドバック問題”を解決できる選手に」

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約1年ぶりの代表戦出場を果たしたDF中山雄太

[10.13 MIZUHO BLUE DREAM MATCH 日本 4-1 カナダ デンカS]

 約1年ぶりの代表戦を戦い終え、日本代表DF中山雄太(ハダースフィールド)は安堵の表情を浮かべていた。「まずは90分、ケガなく終えられたのが良かった。勝てたこともそう。(勝利が)最低条件だと思っていたので、結果が出たことは良かった」。昨年9月23日のアメリカ戦以来、385日ぶりの代表戦でフル出場を果たし、4-1の快勝をおさめた。

 カタールW杯直前の昨年11月に右アキレス腱断裂の重傷を負い、長期離脱。今年8月の国内カップ戦で復帰するまで長いリハビリ生活を送った。それでも「ケガを治すという意識ではなく、“新しい中山雄太”として帰るというのを頭に置いてやっていた」と話していたとおり、久々の代表戦とは感じさせない安定感のあるプレーに積極的な攻撃参加も見せた。

 前半7分には中山のクロスからMF伊東純也がシュートを打つ場面もあり、「名波さんにはオーバーラップの回数も要求されているし、そこは復帰後、自分自身に課しているところでもある。前線に飛び出す回数は前より増えているし、いつ行くかの状況判断でベストな選択をしたい」と貪欲に語った。

「リハビリ後、右足の感触は復帰前より良い。試合を見てもらったら分かると思うけど、右足を使っている回数も多くなっていると思う」。利き足の左足だけでなく、右足でのビルドアップやミドルパスも見せ、まさに"新しい中山雄太”を体現しようとしている。

 日本代表の左サイドバックはカタールW杯後、DFバングーナガンデ佳史扶やDF森下龍矢ら初招集組も起用されてきたが、定着には至らず。9月の欧州遠征では他のポジションは2試合で先発全員が入れ替わる中、唯一、左サイドバックだけDF伊藤洋輝が2試合連続で起用された。

 カタールW杯前からDF長友佑都と熾烈なポジション争いを演じてきた中山の復帰は森保ジャパンにとっても追い風となる。第2次森保ジャパンで初出場を果たし、「ここが新たなスタート。遅れていた分を取り戻さないといけないし、レギュラー争いにもどんどん食い込んでいきたい」と話した中山は「皆さんがそう思っているのなら、“左サイドバック問題”をしっかり解決できる選手になれるようにやっていきたい」と堂々と言い切った。

(取材・文 西山紘平)

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西山紘平
Text by 西山紘平

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