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冷静なトラップから先制点を決めた古橋亨梧、1トップで攻守に貢献も「これで満足しない」

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日本代表FW古橋亨梧

[10.17 キリンチャレンジ杯 日本 2-0 チュニジア ノエスタ]

 2018年夏から3年間プレーした古巣のホームスタジアムで結果を出した。4-2-3-1の1トップで先発した日本代表FW古橋亨梧(セルティック)がハーフタイム間近の前半43分に先制ゴールを決めた。

 MF守田英正がダブルタッチで相手をかわしたプレーを起点にMF久保建英、MF旗手怜央とつないでチュニジアの守備ブロックを後ずさりさせていった。旗手が右サイドへ出そうとしたパスは相手DFに当たったが、こぼれたところにいたのが古橋。冷静にGKを見て右足を振り抜き、先制点を決めた。

「流れの中で出てくればいいなと思って動き出していたら、その中で相手に当たっていいところにボールが転がってきた。思ったより落ち着いてトラップできた。キーパーを見ながら、どちらにも蹴れるところに置けた」。その言葉通り素晴らしいトラップからの冷静なシュートだった。

 カタールW杯落選の悔しさをバネに、昨季はセルティックで27ゴールを決めてスコットランドリーグ得点王に輝いた。今季も好調でリーグ戦の8試合4ゴールに加え、UEFAチャンピオンズリーグのラツィオ戦でも自身の欧州CL初ゴールを決めた。

 5バックで守備ブロックを敷くチュニジアは、背後のスペースを突いてピンポイントで合わせるのを得意とする古橋にとって決してやりやすい相手ではなかったが、この日は森保ジャパンで要求される前線からの守備でもこれまで以上に効果的な動きを披露。攻めあぐねているように見えながらも、相手をじわりじわりと揺さぶってほころびをつくっていた先に先制ゴールが生まれた。

 ハーフタイムにFW上田綺世と交代して退いたが、前半45分間のプレーでしっかりと存在感を示した。ただ、古橋自身は満足していない。「チャンスはもっとたくさんあったのに逃している。これに満足せず、クラブに戻ってまた頑張りたい」とさらなる成長を誓っていた。

(取材・文 矢内由美子)

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矢内由美子
Text by 矢内由美子

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