beacon

日本vsミャンマー 試合前日の森保一監督会見要旨

このエントリーをはてなブックマークに追加

森保一監督

 日本代表は15日、大阪府のパナソニックスタジアム吹田で行われる北中米ワールドカップアジア2次予選の初戦でミャンマー代表と対戦する。森保一監督が14日、試合会場で前日会見を行った。

 以下、試合前日の森保一監督会見要旨

●森保一監督
「まずはサポーターの皆さんに日頃の日本代表への応援をしていただいていることに感謝申し上げたい。いつもありがとうございます。明日から2026年の北中米W杯に向けてのアジア予選が始まる。チーム一丸となって一戦一戦、最善の準備をして、全力を尽くして戦っていきたい。たくさん応援していただけると思うので、応援に応えられるようにベストを尽くして戦いたい。一緒に厳しいアジア予選を戦ってください」

―W杯2次予選は2度目になるが、カタール大会が終わってから目標を世界一に変えて臨む予選。前回との違いは。
「我々は2026年北中米W杯に向けて優勝という目標を掲げて戦いに挑んでいるが、目標ありきではなく、これまで通り目の前の一戦に最善の準備をする、ベストを尽くして戦う、一戦一戦勝利を目指して戦うことは変わらず、積み上げていきながら一戦一戦レベルアップしながら目標に向かっていければと思う。まずは目標を掲げている中、目の前の一戦に集中しながら戦っていきたい。カタールW杯に向けたアジア予選も経験したが、どの試合も厳しい戦いばかりで、毎回コンディション的にもイーブンで戦えない厳しい中で勝っていかないといけないというのを覚悟しながら戦っていかないといけない。2次予選も最終予選も変わらず、一戦一戦勝利を目指して戦うことで続けていきたい」

―メンバー発表で26人と多めに選んだが、何人か怪我人が出ている。移動や日程、選手が揃わない状況をどう受け止めているか。
「普段の活動も含めてアジアの戦いは想定外のことが起こると常に思いながら、現状に合わせて柔軟に覚悟を持って戦わないといけないと思っている。今回の怪我の離脱、怪我で招集できなくなってしまった部分は残念なところがあるが、まずは選手が一番残念な思い、悔しい思いを持っていると思う。選手が日常の部分、所属チームでしっかり回復して充実したプレーができるように願っていきたい。チームとしても最初に組もうとしたメンバー構成ができなかったり、招集した後もこのようなアクシデントが出ることは痛いことでもあるが、これまでも誰が出ても機能する、誰と組んでも機能する、そして誰が出ても勝つということで準備してきた。出られない選手、招集できない選手がいるのは痛いことだが、俺がやってやるという強い気持ち、力を持った選手がいる。日本代表チームとして常に100%の力が発揮できるようにやっていきたい。今回、招集できなかったり、離脱したりということはできることならないほうがいいが、私自身が感じさせていただいているのは、これだけ多くの選手を選べるという日本人の選手の層の厚さ。選手たちが普段見せてくれている、海外、国内で見せてくれているパフォーマンスや存在感という部分に誇りを感じる。日本人のより多くの選手たちが世界基準で戦えるということで選ばせてもらえることに、選手たちの普段の頑張りや、存在感を示してくれていることに改めて敬意を表したい」

―選手たちからは公式戦ではあるが、それぞれの試合で課題を克服すること、テーマを掲げて達成することをやっていく必要があるという話が出ていた。現在の代表テーマのオーガナイズで、監督が目標を設定すべきか、コーチが設定すべきか、選手から出てくるのがいいか、どう考えているか。
「難しい質問ですね。チームとしての課題の提示だが、まずは監督が考えておかなければいけないと思う。課題と思うことは監督、コーチングスタッフ、選手がそれぞれ考えるのも大切なことで、成果と課題はお互い、チームとして共有しあった中で成果の部分はよりできるように、課題をより改善できるようにというのを誰からということでなく、チームの成果と課題として取捨選択して、チームのレベルアップにつなげられるようにしていければと思う。私自身はコーチ陣と共有した中、私自身が伝えることもあるし、コーチから伝えてもらうことも普段からやっている。そこは状況に応じて臨機応変に。またできるコーチがたくさんいるので、これまで通り選手とコミュニケーションを取りながら伝えてもらえればと思っている。また選手からの意見も大切にしていきたいと思っているので、随時コミュニケーションを取りながら、チームとして何をするのがベストかを決めていきたい」

―ミャンマーという相手をどう感じているか。前回対戦よりも日本はFIFAランキングが上がっているし、ミャンマーは下がっている。楽観ムードもあると思うが。
「ミャンマーとの対戦は前回のW杯でも2回経験している。そしてここ最近では大岩ジャパン(U-22日本代表)のアジア大会でもパリ五輪チームが対戦している中での印象は持っている。アジア大会で臨んだチームとは選手が変わるとは思うが、ミャンマーの監督は変わらないので、戦い方は4バック、3バック含めていろんなオプションを持ってくると思っている。カタールW杯予選で戦った時の印象も含めて考えると、時間とスペースを与えると技術を発揮して、我々にとっては対応しづらいプレーをしてくる力を持った選手がいる。しっかり相手の良さを出させないようにしていきたい。対戦として考えた時は勝っていかないといけない。周りで見てくださっている方々は当たり前に勝てるという戦いのイメージを持っていると思う。当たり前に勝つほど難しいことはないということで、しっかりと気を引き締めて、対戦相手がどこであっても最善の準備をする、今持っているベストな力を持っていかないといけない。また危機感だけでなく、当たり前に勝つというプライドを持って戦わないといけない。プライドが上から目線になって、油断やスキになり、相手の思うようなことにならないようにはしないといけないが、我々が何をしないといけないかというコンセプトを持って、チームとして表現し、勝ち切ることを考えてやっていきたいと思っている」

―左サイドをどうするかがシリーズのポイントになると思うが、そのあたりの考えは。
「皆さんも想像がついている中での答えになるが、もちろん対応を考えている。これまでの我々の戦いの中で左サイドをやっている選手は前回のカタールまでであれば(南野)拓実もやっているし、直近の10月は(浅野)拓磨にも左サイドでプレーしてもらって、相馬(勇紀)はここ数試合、左サイドでチームでスタートしている。左サイドはいろんな選択肢を持って考えていきたい。今日の練習でも試した上で、明日のメンバーは最終的に決めたい」

―三笘薫の離脱が発表されたが、予想以上に疲労度が高かったのか。今回ベストメンバーを招集したが、招集前からリスクは踏まえていたと思う。結束力も大事にしていると思うが、今回の招集にあたって大事にしている部分は。
「ベストの捉え方は人それぞれあると思う。毎回メンバーが変わったとしてもそれがベストなメンバーで、その時の活動においてのベストな選択をしながら活動をさせていただいて、それでより幅を広げる、高い頂点を目指してチームづくりをしていこうと考えている。薫は足の張りという部分では情報は入っていたが、常にプレーはできている状況で、疲労を考慮しながらコンディションを作っていけばプレー可能かなと思って招集して、本人も日本のためにプレーしたいという強い気持ちを持って日本に来てくれていた中、違和感を感じていると訴えていたので検査をして、検査結果がプレー可能な状況ではなかったので、無理やりプレーをさせるわけにはいかないと離脱という判断をした。ベストな布陣という点では常に選手のコンディションは国内外アンテナを張って、情報収集しながら毎回の活動に向けて招集させていただいているので、無理やり結束とかで招集させてもらっているわけではない。無理なものは無理なので、プレーできないならプレーできないということで、まずは考えないといけないのは選手たちのキャリア。チームのためと、選手のためが同居しないといけない。選手たちが所属チームでより充実したプレーをして、所属チームで存在感を発揮してくれれば代表の戦力になるという考え方で招集を考えていきたい。代表の戦力で選手が力を発揮してくれれば、日本のためにつながるということで考えていきたい。選手に言っているのは、今日もミーティングで言わせてもらったが、今回の招集にも力として値する選手たちがまだまだいる中でも、毎回の活動の中で招集させてもらった選手がベストであり、その時のベストを尽くすということで話をさせていただいている」

(取材・文 竹内達也)
●北中米W杯アジア2次予選特集
竹内達也
Text by 竹内達也

TOP