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日本vsミャンマー 試合後の森保一監督会見要旨

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森保一監督

 日本代表は16日、北中米ワールドカップアジア2次予選の初戦でミャンマー代表と対戦し、5-0で勝利した。

 以下、試合後の森保一監督会見要旨

●森保一監督
―W杯予選初戦でこれまで組み合わせてこなかった起用をした。スタートの11人をどう選んだか。
「一言で言うならばベストな布陣を組んだということ。コンディション等々を踏まえて考えた結果、そしてトレーニングで見た結果、今日のメンバーを選抜して、送り込むということで決めた」

―引いて守る相手から早い時間帯に点を取れた。
「もしかしたら点を取るの難しいかなと思っていた展開の中で、綺麗な形でもあり、こじ開けたとも言える形でもあった。選手たちがゴールを奪うためにアグレッシブにプレーしてくれたことがゴールにつながったと思う。初戦で本当に難しい戦いになる中、相手も我々のことを非常に研究してきて戦っている中、先制点が取れずに時間が経てば経つほど、より難しい試合になるというところで、選手もそれを踏まえてアグレッシブにチャレンジしてくれたことがまず良かったかなと思うし、それがゴールに繋がったかなと思う」

―相手があれほど守りを固めてくると思わなかった。予想外だったか、想定内だったか。そういった守備にどうやっていこうとハーフタイムに話したか。
「これまでのミャンマーの試合を見ていたときに、我々に対して4バックなのか、3バックなのか、5バックなのかというところは、いろいろと分析をさせてもらった中で、おそらく守備を固めてくる戦術かなという予想はしていた。ただその予想は、もし外れた時に……ということも含めて、直近のマカオとの試合などは非常に打ち合いで、オープンな展開もしていたし、そういう戦い方もインプットしながら、我々は引いた相手にどうやって圧力をかけ、得点を奪っていくかということは、チームの中でイメージを共有して準備していた。特典については非常に難しい中、綺麗に回すだけではなくて、テンポを速めないといけない、リズムをつけないといけない中でも、チャレンジのパスであったり、仕掛けであったりっていうところ、よりゴールに向かっていくというプレーをしていこうという部分で、選手は得点につなげてくれたかなと思っている。ハーフタイムに選手たちに伝えたことは、3-0で折り返すことができたが、次の1点を我々は取りに行くということ。アグレッシブな姿勢を忘れないようにしていこうということで、選手たちを送り出し、選手たちもまたチャレンジしてくれた。ミャンマーと戦うにあたって、ミャンマーだけではないが、どの試合も難しくなるという中で、我々が何をできるかということをしっかりチャレンジしていこうと。相手がどこであれ、我々が何を志しているか、どこを志しているかというところをしっかりとプレーに表現していこうということで、選手たちが相手に合わせることなく、自分たちのしたいことをしてくれたというところが良かった。当たり前のことは当たり前にやっていくという部分で、準備から試合に向けて、凡事徹底をしてくれたことはチームとして、また続けていけるようにしていければなと思う」

―途中出場でA代表デビューを飾った選手がいた。GKを代えることは珍しいと思うが、前川黛也をデビューさせた狙いは。渡辺剛はなかなか見せ場はなかったが、佐野海舟はボールによく絡んでいた。彼のパフォーマンスをどう捉えたか。
「まず前川のところから言うと、これまでも招集させていただいていたが、出場のチャンスを与えてあげられなかった中、トレーニングでも非常にいいパフォーマンスを見せてくれていたし、どこかでチャンスを上げることができればと思っていた中、選手としてはスタートから出ることを一番望んでいると思うが、W杯アジア予選の緊張感がある中、短い時間だけど試合に出てもらうことが本人がこれまで見せてくれたプレーに対する評価につながればいいと思っていた。チームとしても無失点で勝ち切って行きたいなか、プレゼントで出場資格を与えるつもりはなく、無失点でチームに貢献してくれるというプレーを練習で見させてもらったのが非常に大きかった。所属チームで、Jリーグで優勝を目指して戦っているチームの守護神としてしっかり結果を出しているので、この代表の舞台でプレーする権利があると思い、今日の出場に至った。また公式戦の経験値は本人のキャリアにとってもさらにレベルアップしていくものだと思うし、われわれのチームの総合力を高めていくためにも、彼個人にとっても代表チームにとっても、所属チームにとってもプラスになると思う。海舟に関しては相手のボールを刈り取る力、連続で守備をしてボールを奪う、味方にボールを奪わせるという守備の部分での能力を発揮してくれた。攻撃の部分でも起点として守から攻へのつなぎ役になれるという、普段鹿島でも見せてくれているプレーを代表でも見せてくれたと思う。攻撃の力もある選手だと思うが、パスのクオリティー、攻撃の関わりという部分は戦術的に合っていないというか、このチームに馴染んでいないところはあると思うが、個人のレベルアップという点では守備も磨いてもらいながら、攻撃の部分もさらに上げてもらえるよう、今日の試合の経験がつながってくれれば私自身も指導者として嬉しい。細谷真大だが、得点を取りたい気持ちはすごくあったと思うし、ゴール前に飛び込んでクロスに入っていく、起点となる部分、試合の状況に合わせて自分がゴールに向かうことと、チームがゴールに向かう部分で状況を見極めてチームに貢献してくれた。できれば点を取ってさらなる自信にしてもらいたかったが、今日は残念ながら悔しい思いで試合を終えたと思う。そこは経験したことで今後のレベルアップにつなげてもらえたら嬉しい。あと剛に関しては久しぶりの代表で、E-1は国内組だけで戦ったし、彼も東京五輪世代でA代表キャップがついたと思うが、今回は初代表ではないが全体的なフル代表で言うと初と言っても過言ではない代表キャップかなと思う。我々も選手のスカウティングをしている中、ゲントはベルギーリーグでもトップ争いをしているし、その中心として、国内リーグ、ヨーロッパの戦いの中で試合に出続けているところを評価させていただいている。今日のプレーの中で見せ場があまりなかったと言われたが、守備では高さ、コンタクトもヨーロッパで激しく厳しく戦っているところがあるからこそ落ち着いて対応できるところは普段やれていることがあるからこそのプレーを見せてもらった。さらに代表での経験と刺激が彼の成長につながると嬉しい」

—ベンチ外だった冨安健洋の状況は。またサウジアラビアに移動して長距離移動と気温が高い中で臨むが、どう臨んでいきたいか。
「冨安は本人はプレーしたいという強い気持ちを私にも我々スタッフにも伝えてくれていた中、ドクターがチェックして、ドクターの判断のもと、報告をいただいて私が最終的に決めた。本人は(プレーを)望んでいたが、休ませるべきだと決断させていただいた。アーセナルでは直近の試合でフル出場していたが、前の試合で違和感があったという情報を持っていたし、それも踏まえて選手の疲労とコンディションという部分でのベンチ外ということで判断した。冨安がチームにいてくれるということはもちろん戦力として大きなものだが、この2026年の北中米W杯に向けてアジア予選を戦っていく中、すでにいろんな想定外、アクシデントが起きているが、こういうことを乗り越えていくという部分で総合力で勝っていくということ、今回も招集させてもらった中でも俺がやってやるというのを選手たちは思ってくれているし、誰が出ても勝つ、誰と組んでも機能するという部分で、チームとしては経験値の幅と総合力がより高まったということで考えている。これからのことについては、疲労のことを皆さんポイントとして出されているが、これまでもそうだが、チームのためにというのと選手のためにというのを考えていて、選手のコンディション、選手の置かれている状況を考えて、これまでも我々ができる限りの対応はさせていただいている。選手のキャリアがよりいいもの、より輝くものになるようサポートすることも我々の役目だと思っている。選手が充実した所属チームでのプレーをすることが選手にとっても、所属チームにとっても、我々にとっても非常に有益なことだと思うので、しっかり選手の状況を見極めながらこれからも招集、起用を考えていきたい」

―21日のシリア戦のテレビ放送が決まっていないが、どのように感じているか。
「個人的な思いで言わせていただくと非常に残念な思いではある。しかし、これも現実しかないと思っているし、いろんな方、協会の皆さん、メディアの皆さんが日本代表の試合を日本国内で放送していただくということで最大限努力していただいていると思う。最後まで頑張って下さっていると思いますし、実際にテレビ放映がなかったにしても、我々が頑張っている姿、選手が頑張っている姿を想像していただいて、応援していただければと思っている。我々にやれることは次のシリア戦、非常に厳しい戦いになると思うが、テレビ放映があればテレビ放映していただくこと、またここにもたくさんのメディアの皆さんがいる中で、たくさんの媒体を通して日本の国民の皆さん、日本代表の応援をして下さっているサポーターの皆さんに日本代表の選手たちの戦いを伝えていただければありがたいと思っている」
●北中米W杯アジア2次予選特集
竹内達也
Text by 竹内達也

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