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U-22日本vsU-22アルゼンチン 試合前日の大岩剛監督会見要旨

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大岩剛監督

 U-22日本代表は18日にIAIスタジアム日本平でU-22アルゼンチン代表と対戦する。大岩剛監督が17日、試合会場で前日会見を行った。

 以下、試合前日の大岩剛監督会見要旨

●大岩剛監督
「アルゼンチンという強豪国と試合ができる喜びと、静岡県のみなさんにわれわれのチームを知っていただく貴重な機会になる。しっかりと準備をしていい試合にしていきたい」

──21日にも非公開で試合を行う。2試合で選手をどう使い分けるか。
「2試合の選手起用は明確には考えていない。この1試合に向けて、ここ何日かで準備してきている。交代による時間配分はその都度考えていきたい。この2試合をわれわれの数少ない活動の中で有意義に使っていきたい」

──選手にはどういう姿勢を見せてほしいか。
「積み上げてきたものを出すことはもちろん、初めてこの活動に参加する選手もいる。しっかりとコンセプトを理解しながら、自分の特長や強みを出すところを個人的には求めていきたい。チームとしては、しっかりとボールを奪う積極性やどの場所でどのようにボールを奪いに行くかという共通認識を持った上で、ボールを支配し、スペースを支配する。そういうゲームをしていきたい」

──A代表に招集された細谷真大が活躍した。大岩監督と選手たちはどう捉えているか。
「選手たちは確実に刺激を受けている。細谷だけではなくてわれわれの年代から入っている選手は何人かいる。ただその刺激を受けることと、このグループで明日のアルゼンチンに向かっていくこと、われわれのチームでのやるべきことは別物。しっかりと刺激を受けながらこのグループでやってきたことを出すことが、今後のサムライブルーへの道になる。共通認識の中で活動して、ぜひそういう選手が増えてほしい」

──細谷不在でこのチームにおける1トップは、小田裕太郎福田師王が候補になる。攻撃陣に期待するところはあるか。
「小田はいろんなポジションでプレーできる強みがある。福田師王は初めてこのグループで活動するので、グループのタスクを意識させる。ゴール前での仕事に長けているところをたくさん出せるような状況を、チームとしての狙いを明確にして、チャンスを与えてあげたい。小田はこのグループで得点も奪っている。攻守におけるタスクは理解している。細谷に代わるプレーをしてもらおうとは思っていない。彼の特長を出した上で得点を取っていきたい」

──IAIスタジアム日本平で試合をすることで、地元意識は感じるか。
「難しいですね(笑)。地元を離れて何十年も経つし、エスパルスには所属したことがない。さっきホーム側のロッカーに入ったが、アウェーの倍くらい広かった(笑)。アウェーのロッカーしか入ったことがなかったので、地元だがアイスタはホームという感じはしない。ただ、静岡県民のみなさんが大岩と聞いたときに『あのときの大岩か、清商にいた大岩か』とちょっとでも思い出していただいて、この試合を観ていただきたい。スタジアムに来ていただいて、テレビ朝日系列でも放送がある。選手を見ていただいて、鈴木唯人、(鈴木)海音、三戸舜介、植中朝日、松村(優太)となじみのある選手たちもいる。裏切らないプレーをすること。そういう責任のほうが大きい。恩師にも会ってパワーをもらった」

──サイドバックが負傷者やコンディション不良の選手が多く、ベストではない。どう感じているか。
「今回はSBだが、活動ごとに負傷者や緊急事態はあるので見越して多めに招集した。いまのところ1人離脱者が出たが、コンバートするとかは考えていない。今いるメンバーが状態良く今日までやってきている。前日練習した上で、明日の試合の90分のマネジメントを考えたい」

──アルゼンチンはどういうイメージか。
「A代表は世界ランク1位などいろんな表現がある。国としてサッカーはすごくメジャー。U-22チームは新しい監督になり、来年の南米のパリ五輪最終予選のチーム作りをしている。そういうチームの分析をして、自分たちがやってきたことを出す。リスペクトはしながら、ホームなのでわれわれが積極的にやることが重要。リスペクトしすぎないように、われわれのスタイルでやることを考えてやっていきたい」

──選手たちは、個の力が高いと言っている。組織での守備面でポイントになってくるところはあるか。
「われわれは積極的に前線から守備をして、個々の1対1、局面局面の勝負、前線から制限をかけて高い位置で奪うところも求めていく。ボールやスペースをコントロールするところにフォーカスすることを選手に求めていきたい」

──アルゼンチンに警戒するべき選手はいるか。
「前線にターゲットとなる選手がいる。ゲームをコントロールする上で、ボールを落ち着かせる選手がいる。そこは注意すべき点。どう攻撃してくるか、どう守備をしてくるかというところにしっかりとフォーカスして、個人とグループで勝つところを明確にして戦っていきたい」

──その中でも気になっている選手はいるか。
「あえて名前を言わないようにしたんですが(笑)。(ファクンド・)ブオナノッテ選手や(ティアゴ・)アルマダ選手など、おっしゃっている選手たちは実績や所属チーム名も含めて、能力の高さは映像で見て感じている。ただ、実際に対峙したときに選手がそれに引っ張られることのないようにしたい。個人で勝つことも重要だが、グループで勝つことも求めていきたい」

──選手たちにはワクワクするような試合を期待しているか。
「前向きな姿勢や積極性は選手たちから出るところを期待したい」

──アジア競技大会メンバーから4人が入った。新たな刺激やチームの中で変化は起きたか。
「その4人の中で、松村(優太)と佐藤恵允は継続してこのグループにはいた選手。アジア競技大会での活躍より、継続してしっかりとグループの求めるものを表現してくれているという評価をしている。彼らはムードメーカー的な役割もある。初めての選手だったり、あまり招集歴がない選手の融合を進めてくれている。そういう意味ではオンでもオフでもやってくれている貢献度の高い選手たち」

──アジア大会を経験した選手やスタッフが、不在だった人たちに経験を共有しているか。
「試合の状況などの話はしているらしい。お互いが意識していて、相乗効果があればいいと思っている」

(取材・文 石川祐介)
石川祐介
Text by 石川祐介

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