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A代表初ゴールから4戦5発のFW中村敬斗「毎回の活動で生き残りをかけて」

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日本代表FW中村敬斗(スタッド・ランス)

[1.1 TOYO TIRES CUP 日本 5-0 タイ 国立]

 復帰初戦でまたしても結果を出した。日本代表FW中村敬斗(スタッド・ランス)は元日タイ戦の後半27分、MF南野拓実(モナコ)のシュートのこぼれ球に反応し、リードを2点に広げる追加点を記録。昨年6月のA代表初ゴールから4試合連発で、第2次森保ジャパンではFW上田綺世に続いて2番目に多い5ゴール目となった。

 スコアレスで終えた前半はベンチで見守り、後半開始から左サイドハーフに入って戦況を一変させた。

「ゴール前に迫っていて、あと一歩のところで入っていなかった。例えば右サイドからのクロスにファーで詰められていないというシーンが2〜3個あって、僕だったら詰めてるなと。スタッド・ランスじゃないけど、純也くんが持った時に中に入るのは意識していて、今日も後半に入るところでそれを理解していた」

 後半16分にDF毎熊晟矢(C大阪)のクロスに反応したのは、まさにその形。「クロスを上げる前にマイクくんと目が合っていて、絶対に来るというのがわかっていた。リーグ・アンで最後に取った点と重なっていたので」。シュートはポストを叩いて「決め切りたかった」と悔いは残したが、「ゴール前は自分の得意なところ」という持ち味を次々と決定機に結びつけた。

 そんな中村だが、A代表でゴールを量産していることについては「ラッキーですね」と冷静さな姿勢を崩さない。「スーパーゴールとかペナ外からのシュートは決めていないのでパスがいいと思う。今日のゴールも(9月の)トルコ戦もこぼれ球だったので」。自身のゴールにつながった状況を作った周囲に感謝した。

 第2次森保ジャパンが発足した昨年3月に初招集でA代表デビューを果たし、6月シリーズから量産体制をスタート。10月シリーズに左足首を負傷し、11月シリーズは招集外だったが、着実に評価を高めてアジアカップメンバー入りを果たした。

 原動力となっているのは「W杯ではものすごい舞台をテレビで鳥肌が立ちながら見ていて、そのチームの一員になれるのが光栄」と思い返す一昨年末のカタールW杯だ。「毎回の活動で生き残りをかけてやっていこうと思っていたので、出たら自分の役割を果たそうと意識してきた」。ゴールという結果で序列を高めてきた23歳はまず、アジア王者奪還に挑む。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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