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負傷乗り越えアジア杯行き叶えたFW中村敬斗「純也くんが突破してくれるので」S・ランス共演で“7戦連発”へ

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日本代表FW中村敬斗(スタッド・ランス)

 公式の国際Aマッチでは5試合連発、非公開で行われた練習試合を含めれば6試合連発。A代表の舞台で結果を出し続けた23歳が、満を持してアジアカップに挑む。グループリーグ初戦のベトナム戦を翌日に控えた13日、先発起用が見込まれる日本代表FW中村敬斗(スタッド・ランス)が報道陣の取材に応じ、「いつもどおりに自分のやってきたことをやれれば」と静かに意気込みを語った。

 第2次森保ジャパンが発足した昨年3月にA代表初招集を果たし、ウルグアイ戦の終了間際にA代表デビューを飾った中村。6月のエルサルバドル戦で初ゴールを挙げると、9月のトルコ戦で2ゴール、10月のカナダ戦で1ゴール、今年元日のタイ戦で新年初ゴールと次々に得点を重ね、試合に出るたびに結果を残し続けてきた。

 中村自身はそうした活躍に「ラッキーなゴールが多いし、そこまで持ってくるみんなのほうが難しい。そっちに感謝したい」と謙虚な姿勢を崩さないが、ゴール前の決定力は代表チームの中でも際立つ才能だ。今大会ではMF三笘薫(ブライトン)が左足首負傷で出遅れていることもあり、絶対的な左サイドハーフとして期待が高まっている。

 昨年10月のカナダ戦では左足首を捻挫し、一時はアジア杯の目標も遠のきかけた。それでも懸命な治療とリハビリを経て、12月上旬のリーグアンで痛みを押して復帰。「もちろん怪我をする前からずっとアジアカップのことは考えていたし、怪我をした時もなんとか早く頑張って治して、チームで結果を出して、アジアカップ(のメンバー)に入りたいとずっと思っていた。それが形となって、チームの一員として戦えることが嬉しい」。元日タイ戦のメンバー発表になんとか間に合わせ、大きな決意を持ってカタールの地にやってきた。

 11月の北中米W杯アジア2次予選は負傷欠場しており、A代表では初めて挑む公式大会。ここでアジアを相手にゴールを重ねることができれば、また一つ代表でのキャリアが広がるはずだ。「絶対に優勝したい。優勝したら僕は初めてのタイトルだし、別に僕が初めてというのはどうでもいいけど(笑)、チームとして日本として絶対に取りたいタイトルになる」。優勝のために自らの能力を発揮していく構えだ。

 先発起用が見込まれる初戦のベトナム戦では、右サイドハーフでMF伊東純也が出場するとみられ、スタッド・ランスの両翼共演が濃厚。得点パターンの“右で崩して、左で仕留める”で7戦連発へ、中村は「間違いなく狙っていること。純也くんが突破してくれるので、僕は中に全エネルギーを注いで入っていく。逆サイドから入っていくのは点になりやすいので、そういうところがうまく形になれば」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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