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右サイドが不発…対策されてもパス求めた伊東純也「もっと上手く崩せる自信はあった」

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日本代表MF伊東純也(スタッド・ランス)

[1.14 アジア杯グループD第1節 日本 4-2 ベトナム アルトゥママ]

 相手はハイラインを敷いてきたにもかかわらず、持ち味のスピードを活かすことができなかった。日本代表MF伊東純也(スタッド・ランス)はアジア杯初戦のベトナム戦後、「結果的に4-2で勝ったのは良かったと思う」と前向きに振り返りつつも、攻撃の組み立てには課題を見出した。

 この日は大会初戦のコンディションや重圧もあってか、立ち上がりからビルドアップのパスミスが目立った日本代表。ベトナムが最終ラインの押し上げを入念に行い、コンパクトな守備ブロックを構築してきたことで、精度不足が目立つばかりで攻撃の形が作れない時間帯が続いた。

 日本が格上となるアジアの戦いでは本来、難しい時間帯は個人の突破力にも頼りたいところ。ところがこの日は右の大外でパスを待つ伊東にボールが入る場面は少なく、前半アディショナルタイムにようやくDF菅原由勢とのパス交換から伊東がシュートを放つも、これもGKに阻まれて得点には至らなかった。

 伊東は「上手くサイドで受けられなかったというのがあった」と課題を指摘。それは相手に対策された結果でもあったが、パスが出てくれば仕事ができる自負はあった。

「(板倉)滉にもっと出してくれとは後で伝えたけど、もっと何回か出せる場面があった。そういうところでシンプルにサイドを使えればもっと上手く崩せる自信はあった。何回かは由勢とワンツーもあったけど、もっとボールを受けてそういうのを作らないといけない」と反省点を口にした。

 また相手が高い最終ラインを敷いていたため、その背後には広大なスペースもあったが、出し手は大事にボールをつなぐ意識が強く、ロングパスが出てくる機会はほとんどなかった。

「シンプルに裏を取ろうというのは試合前から話していたし、相手がライン高いというのはわかっていて、やろうというのは言っていたけど出てこなかったですね」(伊東)。不発に終わった右サイド攻撃。これまで日本の得点源を担ってきたという実績があるだけに、大きな改善の余地がありそうだ。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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