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日本vsイラク 試合前日の森保一監督、DF板倉滉会見要旨

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会見に出席した森保一監督とDF板倉滉(ボルシアMG)

 日本代表は18日、カタール・アルラーヤンのエデュケーション・シティ・スタジアムで行われるアジアカップのグループリーグ第2節でイラク代表と対戦する。森保一監督とDF板倉滉(ボルシアMG)が17日、ドーハ市内のメインメディアセンターで前日会見を行った。

 以下、試合前日の会見要旨

●DF板倉滉(ボルシアMG)
「まずは初戦を終えて中4日あるということでしっかりリカバリーもできているし、チームでたくさんのコミュニケーションを取りながら良いトレーニングができている。明日の試合はこのグループリーグで大事な試合。その気持ちは選手みんなが持っている。それをピッチで表現できればと思う」

―終盤に縦パスでチャンスの起点となっていたが、どう活かしていきたいか。
「どの試合においてもセンターバックの僕としては後ろから組み立てる、チーム状況、相手の状況を見ながら良いボールを前の選手に供給していくことは意識してやっている。前には個で打開できる選手が揃っている。後ろの選手としてはそういう選手にいい状態でパスをつけることを意識してやっている」

―日本は自信を持って戦っているように見えるが、たまに試合中、ファンがショックを受けるような出来事も見かける。ベトナム戦でも驚いたシーンがあったと思う。どう改善していくか。
「ベトナム戦は想定外のことも起きたが、これがアジアカップというか、そんな簡単な試合はないと1試合目で思い知らされた。油断したわけではないが、厳しい試合を強いられたことはポジティブに捉えていい。1試合目にああいう試合したから次の試合にかける気持ちも強い。いろんなことを想定した準備ができている。1試合目はポジティブに捉えているし、ここからより上がっていくだけだと思う」

森保一監督
「ベトナム戦を終えて、このイラク戦に向けても選手たちが落ち着いて、試合に向けて個々にできること、チームとしてできることをコミュニケーションを取りながら準備してくれている。明日の試合はベトナム戦の反省も踏まえ、さらにチームとしていいパワーを持って臨めると思う」

―イラク代表について知っていることは。
「イラクについては過去数試合のチームの戦い、個々の特徴はスカウティングしている。印象としては非常にフィジカルが強く、組織的にもやるべきことがハッキリしているチームだと思う」

―初戦には危機感と、焦ることない感覚とどちらもあると思うが、準備に向けてどのような割合に変わっているか。
「まず私自身はベトナム戦を振り返って、どちらの感情でもない自然な自分がいる。どういう試合においても成果と課題は必ずある。過去の試合については振り返り、次の試合に向けてということで普段と変わらない。チームとしてもいろんな現実がある中で、現実を踏まえてできたことはさらに、できなかったことは修正することができていると思うし、振り返りのところはやりながら次に向かっていくというところで、一喜一憂しすぎずにやれていると思う」

―ベトナム戦で2失点して、ファン・サポーターからは不満の声があったと思うが、それはプレッシャーになるか。また初戦を経て日本はまだ優勝候補と言えるか。
「ベトナム戦で失点を含めて批判の声があるということも、調べているわけではないが理解はしている。すべての試合の中で称賛もあれば批判もあると思うし、我々が圧倒的な力を見せて勝利するという期待を持ってくれていた方々からは批判の声が上がるというのも受け入れていきたい。ただ、我々がやることは変わらないし、成果も課題も出てくるのがゲーム。冷静に自分たちがやれていることと改善することを踏まえて次の試合に臨んでいく部分はまったく変わらない。批判の声も含めて見てもらえているということが一番ありがたいと思っている。称賛も批判も含めて大きな輪があるとうれしい。我々が優勝候補かどうかの評価はお任せしたいが、我々が優勝を狙っていることには間違いはない」

―1993年にカタールでイラクとプレーしている時と同様、カタールはスタジアム内の残り時間が分かりにくい気がするが。
「特に対策をしていることはない。大型スクリーンには時間が出てくるし、ストップウォッチもあるし、そういった部分では90分プラス、アディショナルタイムもすべて把握しながら試合を進めることができている。おそらく明日イラクと戦うということで、アディショナルタイムのこと、ラストプレーの辺りをみなさんお聞きしたいのかなと思うが、今の選手たちは時代も変わっているし、90分プラスアディショナルタイム、しかもこの大会もアディショナルタイムが非常にきっちり取られていて、長くなっているので、そこも含めてゲームマネジメントしていかないといけないと思っている。ベトナム戦も選手たちがアディショナルタイムをどう使うかということで、前半の逆転ゴールにつなげたり、最後に試合を締めくくるコントロールをしたり、私が経験した約30年前とは全く違う素晴らしいプレーを横にいる板倉選手たちがやってくれていると思う」

―1993年の経験を経てイラクとの試合は悪夢と思っているか。イラクのみならずアラブ諸国と戦うことに嫌なフィーリングはあるか。
「まずはイラクとの対戦の中で1993年の経験は私自身、記憶に残っているところがあるが、今は選手としてではなく、監督という立場で来ていて、自分の経験がよぎることは仕事をしている中でありません。かつ隣にいる板倉滉選手等々、選手たちは私が経験した時には生まれてもいない選手で、すでに日本サッカーの発展の中で全てを克服し、世界で戦える国になっているという自信のもと、選手たちは戦ってくれていると思う」

―ベトナム戦はDFラインに安定感が欠けていた。冨安健洋は明日プレー可能か。また欠場するのであれば、なぜアジア杯に招集したのか。
「まずはベトナム戦の我々の戦いで不安定さが見ている方々にとって見受けられたということであれば、皆さんの意見をお聞きしたいと思うが、私自身を含めてチームとしてはすべてがパーフェクトではなかったが、チームとしては失点はしたものの、大きな破綻をきたすことはなく、今後の大きな問題として不安定さとしては捉えていない。そのままのDFラインで出たとしても、冨安が出たとしても、チームとして過去の直近の試合から次の試合に向けてさらに成長して、試合に向かっていくことを考えていきたい。冨安についてはすべてトレーニングに復帰しているし、明日の試合もプレー可能ということを皆さんにお伝えしたい」

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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