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短時間でもアシスト重ねる久保建英、ゴールは「そんなに欲張らなくていいかなと」

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MF久保建英(ソシエダ)

 日本代表は19日、アジア杯グループリーグ第2戦でイラク代表と対戦する。勝てば決勝トーナメント進出が決まるという条件だが、コンディションに懸念のある選手の起用は慎重に行われる見込み。18日の前日練習後、報道陣の取材に応じたMF久保建英(ソシエダ)も自身の状態について「(90分の出場可否は)やってみないとわからないけど、気持ちは準備している」と述べるにとどめた。

 久保は今月上旬、左太ももの負傷を抱えた状態でチームに合流し、当初は全体練習から離れて別メニューで調整。11日のトレーニングから全体合流し、14日の初戦ベトナム戦(○4-2)は後半39分からの出場で1アシストを記録した。その後の練習はフルメニューで参加し、コンディションの良さをアピールしていたが、イラク戦での出場は不透明。森保一監督は前日会見で海外メディアからの「久保は出場する準備ができているか?」という質問に対し、「イエス」と短く答えてはいたものの、起用の意向は明言しておらず、引き続き初戦メンバーが中心に起用される可能性もありそうだ。

 もっとも限られた出場時間でも結果を出してきたのがカタールW杯後の久保だ。昨年9月のドイツ戦(○4-1)では後半30分からの出場で試合を決定づける2アシストを記録し、世界的強豪相手にも際立つクオリティーを発揮。前戦のベトナム戦でも投入直後1分でダメ押しゴールをお膳立てしており、第2次森保ジャパンでの得点スタッツは出場時間が限られている中でも2ゴール7アシストに達した。

 久保は自身のアシストが増えていることについて「前に決定力がある選手が増えたのが一つ。もう一つはシュートだけじゃなく、パスももともと自分の武器だったけど、無理にシュートに行かずに“出す時は出す”で切り替えるようになった余裕も出てきていると思う」と分析。かつて所属クラブでの結果がその余裕につながっていると話していたが、肩の力が抜けていることが一つの要因となっているようだ。

 またゴールについても「取れたらベストだけど、クラブで点を取れているので代表でもそんなに欲張らなくてもいいかなと」と控えめだ。「自分が取るときは取ればいいし、出す時は出せばいいし、自分のゴールで勝利できればベストだけど、個人スポーツじゃないので、取る人が取って勝てればいいかなと思う」とエゴイストになるつもりはない。

 今大会ではベトナム戦で一際大きな大歓声を浴びるなど、日本国内のみならず現地のサッカーファンからも活躍を期待されている久保。「チームの結果が一番なので僕がどうこうはないけど、出た試合で『やっぱり久保は活躍してるな』と数字上でも、試合を見た人も思ってもらえるような活躍はしていきたいなと思う」。まずはコンディションを万全にしつつ、限られた時間の中で際立つプレーを見せていくことがテーマになりそうだ。

(取材・文 竹内達也)

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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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