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試合5日前に急転…3/26平壌で開催予定だった北朝鮮戦の開催地が白紙に

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 26日に北朝鮮・平壌の金日成スタジアムで行われる予定だった北中米ワールドカップアジア2次予選の日本代表対北朝鮮のアウェーゲームが急遽、開催地が白紙になったことが分かった。日本サッカー協会の田嶋幸三会長が21日に国立競技場で行われた北朝鮮戦後に明らかにした。

 田嶋会長は「北朝鮮からAFC(アジアサッカー連盟)にレターが行ったという連絡を今朝受けた」と説明。北朝鮮サッカー協会がアジアサッカー連盟(AFC)に開催地の変更を打診したとのことだが、現時点で代替開催地は決まっておらず、試合を5日後に控える中での緊急事態となった。

 ハーフタイムには北朝鮮側の幹部から田嶋会長に対し、日本で開催できないかという依頼もあったというが、田嶋会長は北朝鮮選手団の滞在許可などの関係から「難しい」と返答。試合の扱いは国際サッカー連盟(FIFA)の判断待ちで、不戦勝の可能性も考えられそうな事態だが、田嶋会長は「僕らが決めることではない」と話すにとどめた。

 日本代表は当初、日本での試合翌日の22日に中国・北京へ移動し、試合前日の25日に平壌に入る予定だったが、選手たちはいったん日本にとどまるという。

 北朝鮮とのアウェーゲームを巡っては今年1月下旬、AFCが公式サイトで平壌・金日成スタジアムでの開催を発表。ところが2月下旬に同じく平壌で行われる予定だったパリ五輪女子最終予選が急遽サウジアラビア・ジッダでの開催に変更されるなど、同地での開催を慎重に進める動きも起きていた。

 AFCは今月上旬、平壌に視察団を派遣し、スタジアムや周辺設備の状況を調査。ようやく今月11日、AFCから日本サッカー協会に対し、平壌開催が正式に決まったというレターが届いていた。平壌開催の日本代表戦は2011年11月のブラジルW杯アジア3次予選以来13年ぶりの予定だったが、試合を目前にして白紙となった。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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