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怪我による落選から帰還…木村誠二が“恩返し”初ゴール「結果で感謝を表したかった」

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DF木村誠二

[4.19 AFC U23アジア杯GL第2節 日本 2-0 UAE ドーハ]

 パリ五輪世代として常に選出されていた男は、3月の活動で初の落選。改めて復帰を果たし、このチームでの初ゴールで勝利に貢献した。U-23日本代表DF木村誠二(鳥栖)は再招集での得点に「結果で感謝を表したいということは思っていた。今日こうやって1点とって結果出したというのはすごく嬉しい」と喜びを語った。

 勝てばグループリーグ突破が決まる状況で、高さを生かした一発を決めた。前半27分、左CKがファーサイドに流れると、MF山本理仁(シントトロイデン)が右サイドから左足でクロス。「理仁が持ったときにインスイングでここらへんに上がってくるだろうポジションを予測した。それで本当にいいボールが来てくれた」。触るだけだったと語るヘディングシュートだが、相手守備陣より頭ひとつ抜けるハイジャンプから炸裂。「半分ぐらい理仁の得点」と謙そんして振り返った。

 大岩剛監督のパリオリンピックを目指すチームは2022年3月に発足。木村は主力メンバー以外で戦ったアジア競技大会を除くすべての活動に参加していた。だが、決意の期限付き移籍で加入したサガン鳥栖でプレシーズン中に負傷。左足のハムストリングを痛め、戦線から離脱していた。

 パリ五輪アジア最終予選を前に行われた3月の国内合宿で、木村は初めて落選した。U-23マリ代表、U-23ウクライナ代表との試合を外から観戦。悔しさとともに「少し不思議な気分」と振り返る。だが、不運な怪我でも新鮮な気持ちで代表活動を見ることができて「悪くはなかった」と前を向いた。

 再び代表に招集されたことに大きな恩を感じた。「選ばれる可能性は低いと思っていた。そのなかで選んでいただいてすごく感謝している」と力を込める。夢中で決めたゴールは「どんなヘディングだったかあんまり覚えていない」。だが、次の韓国戦でも活躍を誓う。「出番が来れば、こうやって点を決められたらいい」とさらなる恩返しをしていくつもりだ。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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