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韓国戦で危険タックルに詰め寄った荒木遼太郎の闘志「それをしないと舐められる」

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FW荒木遼太郎

 静かな闘志を燃やしている。U-23日本代表FW荒木遼太郎(FC東京)は25日のU23アジアカップ準々決勝に意欲を見せる。「緊張感のある試合は好きなので楽しみ。そろそろチームに貢献するためにゴールできたら」と活躍を誓った。

 すでにグループリーグ突破を決めていた日本は22日、首位通過を目指して第3節で韓国と対戦し、0-1で敗れた。後半30分には今大会初となる失点。それでも先発出場の荒木は果敢にゴールに迫った。失点から1分後にはこぼれ球を拾って右足ミドル。「ゴールは常に狙っている。トラップした状況から打つまで考えていた」。しかし、鋭い弾道はゴール枠内を捉えられなかった。

 チャンスメークを続けた荒木だったが、ミドルを打った直後に途中交代。「少ないチャンスを決めることが大事だった。決め切る力がもう少し足りなかった」と悔しさをにじませた。

 あまり感情を表に出さない性格のようにも見えるが、韓国戦では負けん気をのぞかせた。後半9分、相手選手が足裏を見せながらMF川崎颯太(京都)に鋭いタックルを浴びせた。味方のピンチにいち早く駆け付けたのは荒木。「普通に危なかったんで」。タックルを仕掛けた選手に詰め寄り、両チームが一時ヒートアップする場面となった。

 完全に我を忘れた行動ではなく、日本代表として行くべきと判断した。「それをしないとチームとして舐められるときもある。行く人がいなかったので自分が行った」と自身の行動を振り返った。

 韓国戦翌日の夜には選手だけでミーティングを行った。選手数人の思いの丈を聞いた荒木は「目指すべきものは再確認できた。そこに向かってみんなが一致団結していくということを話し合えたのでよかった」とその意義を強調。25日の準々決勝・カタール戦に向けて気持ちを新たにした。

 準々決勝を勝ち進めば、パリオリンピック出場が大きく近づく。荒木は五輪出場を「日本としての使命」と表現。「そこに出場するためのチャンスが目の前にある。何がなんでも手にしたい」と気を吐いた。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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