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「最後1点返したかった」“ヒデ2世”野津田がU-19代表候補救う同点ゴール

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[3.14 練習試合 U-19日本代表候補1-1千葉 ユナイテッドパーク]

 高校2年生MF野津田岳人(広島ユース)がU-19日本代表候補を救った。後半44分、FW近藤貫太(愛媛ユース→慶應義塾大)が右中間でボールを持つと、野津田はCBの背後へ絶妙な飛び出し。「(近藤)貫太クンが持って『来るな』と思った。狙ったというより押し込んだ。決めたかったので良かった。最後1点返したかったし、サテライトには負けたくなかった」。クロスを精一杯伸ばした左足で合わせると劇的な同点ゴールとなった。

 トップチームで練習を重ねる広島では中央のポジションだが、今回の合宿では左サイドでプレー。それでも高いキープ力と正確なパスでチームのポゼッションの質を高め、また後半13分にはMF大島僚太からのスルーパスを受けるとドリブルで一気にPAへ侵入し、強烈な左足シュートを放った。そして後半27分からポジションを移していたFWで期待に応えるゴール。今春、広島トップチームのキャンプで見せたプレーによって“中田英寿2世”と評価を高めているMFは持ち味であるゴールへ向かうプレー、そしてJクラブとの試合で得点という結果を残した。

 昨年のAFC U-19選手権予選でチームメートだったFW久保裕也(京都)がA代表に選出されたことは刺激になっている。「同じ代の代表の人がA代表に入れたということは、自分達も活躍すればそこに近づけるし、希望とかもあるかなと思います。久保クンは自分にとって代表でのチームメートなので、負けたくないなという気持ちもあるし、自分も追いかけていきたい気持ちもあります」。常に上を意識し続けること。そしていい形で終えたU-19代表合宿を今後につなげる。

 11月には野津田が出場を切望する13年U-20W杯のアジア最終予選(AFC U-19選手権予選)が行われる。「最終予選は絶対に突破して世界大会に行くのが目標。自分の特長であるゴールへ向かうプレーと左足のキックやシュート、ドリブルをもっともっと出してチームに貢献できるように頑張って、世界大会への切符を掴みたいと思います」。目標の世界へ、注目MFは力強く宣言した。

(取材・文 吉田太郎)

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