beacon

決勝点の大分・三平「今季は足も、ちょっとあるんです」

このエントリーをはてなブックマークに追加
[6.13 J2第19節 横浜FC 0-1 大分 ニッパ球]

 4試合ぶりとなるゴールが、実に10節・京都戦(2-1)以来となる連勝を呼び込んだ。後半20分、セットプレーの流れから、ボールを持った大分トリニータのMF西弘則が、右サイドから次々と横浜FCのDFを抜き去っていく。ゴール前の密集地帯で西からパスを受けたMF三平和司は、「シュートを打つ準備だけはしていた」と得点場面を振り返った。

 この試合、右WBに入った三平は、対面するDF阿部巧を警戒していた。「阿部くんがキーだと思っていたので、そこにプレスをかけて良いフィードを出させなかったのは良かった」と振り返る。だが、同時に自身も攻撃的なプレーはできなかった。左WBに入ったMF石上直哉は前半のうちに何度か良いクロスをゴール前に入れたが、三平の見せ場はほとんどなかった。

 だからこそ、得点を挙げた場面を振り返ったときも「なんであそこにいたのかは、自分でも分からないのですが」と言う。セットプレーの流れからだったと聞くと、「セットプレーのときは、(合わせるのが)得意なので中に入るんです」と納得の表情を浮かべた。そして、「西くんがずっとドリブルで来て、どのタイミングでボールが来るのかは分からなかったのですが、とにかくシュートを打つ準備だけはしていました。西くんが、あそこまでこじ開けてくれたおかげだと思います」と、アシストした西に感謝した。

 得意のヘッドではなく、右足でゴールを挙げたことについて「今季は足も、ちょっとあるんです」と笑顔を見せた三平は、「この2試合に限らずプレスを掛けることができたら、チャンスができている。押し込まれる展開を予想していて、そういう試合になったけど、その中で1チャンスをものにすることが大事。勝ち切れたことに、価値があると思う」と自分たちの戦い方で、つかんだ勝利を喜んだ。

(取材・文 河合拓)

TOP