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神戸が小川ハットで待望の西野体制初白星、磐田の連勝は3でストップ…

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[6.16 J1第14節 磐田1-3神戸 ヤマハ]

 14位ヴィッセル神戸は敵地で3連勝中の3位ジュビロ磐田と対戦し、FW小川慶治朗のハットトリックで3-1で勝利した。西野朗監督就任後、公式戦3戦勝ちなし(1分2敗)だったが、待望の初白星を手に入れた。一方の磐田は4戦ぶりの黒星で3位から5位へ順位を落とした。

 磐田はW杯アジア最終予選を終えたばかりの日本代表FW前田遼一とDF駒野友一が先発出場。3戦連続得点中のMF松浦拓弥は腸炎から復帰したばかりのため、この日はベンチスタート。代わってMF山崎亮平が先発した。対する神戸は同じく代表のDF伊野波雅彦が先発出場を果たし、2トップは小川とFW森岡亮太が組んだ。

 試合は前半6分に早くも動く。MF野沢拓也の右CK、ニアサイドにFW大久保嘉人が飛び込むと競り合ったDF宮崎智彦に当たったボールはファーサイドに流れる。これを小川が頭で押し込み、神戸が先制に成功した。小川にとっては5戦ぶりとなる今季3点目が決まった。

 1点を追う磐田は早い時間にアクシデント。前半17分に野沢へスライディングした際にMFペク・ソンドンが左足を痛めてしまう。しばらくプレーを続けていたものの、前半20分に自ら「×」サインを出すと負傷交代した。代わってMF山本康裕が出場する。すると出場から6分後の同26分、山崎から右サイドの駒野へ展開。右クロスに飛び込んだ山本がヘディングシュートを叩き込む。縦への速い攻撃から1-1に追いついた。前半を折り返す。

 追いつかれた神戸は後半立ち上がり、押し込まれる場面が続く。後半8分には左サイドから攻め込まれると、ピンチを迎えた。それでも前田へのクロスボールを守備陣がカット。一気にカウンターで攻め込んだ。左サイドでパスをつなぐと、センターライン付近でMF田中英雄が後方のMF大屋翼へパス。大矢がダイレクトで前線へ大きく蹴りだすと、これに小川が抜け出した。DFを突き放し、GKを正面にして冷静に右足シュート。グラウンダーのボールはネットを揺らした。2-1と2度目のリードに成功した。

 さらに神戸は西野監督の采配が的中。リードした直後、大久保のポジションを1列上げ、小川を2列目に配置した。すると後半17分、GK徳重健太のロングボールをDFがクリア仕切れず。右サイドへ流れた。これに反応した大久保がサイドライン際でMF小林裕紀を突き放すとドリブル突破。追走されながらもゴールライン際からクロスを上げると、2列目から飛び出してきた小川がシュートを押し込んだ。小川のハットトリック達成弾が決まり、3-1と差を広げた。

 磐田は後半19分に小林に代えて、3戦連発中の松浦を投入。同35分には宮崎に代わり、DF菅沼駿哉をピッチへ送る。しかし流れは変えられない。対する神戸は後半26分には森岡に代えて、FW吉田孝行。同43分には大久保に代わり、FW都倉賢と攻撃の選手を次々と投入した。その後はスコアは動かず。3-1で試合は終了し、神戸が勝ち点3を手に入れた。

 試合後、ハットトリックの小川は「チーム全員の勝ちへの気持ちが出た、いい試合だったと思う」と笑顔。自身プロ初のハットトリックについては「運がよかったと言えば運が良かったが、今週はずっと練習してきて、それが試合に出て良かった」とハニかんだ。また神戸での初勝利を手にした西野監督は「好調なジュビロが相手でしたから苦戦は覚悟していたが、攻撃でも守備でも自分たちからアクションを起こして、点を取ることができた」とコメント。「いい時間に得点できたのもありましたし、大久保と小川のポジションを入れ替えて、小川はいい飛び出しのなかで得点してくれた」とハットトリックの小川を称えた。

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