beacon

永井2得点1アシスト、名古屋が鹿島に競り勝ち公式戦連敗を3でストップ

このエントリーをはてなブックマークに追加
[6.16 J1第14節 鹿島2-3名古屋 カシマ]

 名古屋グランパスはロンドン五輪予備登録メンバーに入ったFW永井謙佑の2得点1アシストの活躍で鹿島アントラーズに3-2で競り勝った。ACLを含め最近公式戦3試合連続の無得点で3連敗中だったが、今季最多タイの1試合3得点。公式戦4試合ぶりの白星を飾った。公式戦3連勝中だった鹿島はFW興梠慎三の3戦連発弾で先制したが、逆転負けで連勝はストップした。

 ナビスコ杯を含め公式戦3連勝中の鹿島は6日のナビスコ杯・新潟戦(1-0)から先発一人を変更。DF青木剛に代わってDF山村和也が公式戦3試合ぶりに先発した。2トップは興梠とFWジュニーニョの組み合わせ。FW大迫勇也はベンチスタートとなった。

 公式戦3試合連続無得点で3連敗中の名古屋はオーストラリア代表では出番のなかったFWケネディが先発。FW玉田圭司は負傷欠場し、永井とMF金崎夢生が両翼を務めた。多数の故障者を抱える中盤ではDFダニエルがアンカーで先発。MF藤本淳吾、MF小川佳純と中盤を構成した。

 鹿島は立ち上がりから再三、CKを獲得するなど優勢に試合を運ぶ。しかし、前半10分、MF小笠原満男の右CKに合わせたDF岩政大樹のヘディングシュートはGK楢崎正剛の手をかすめてクロスバーを直撃した。徐々に名古屋を押し込んでいく鹿島。名古屋は前半11分、藤本がエリア外から左足ミドルを放つが、GKがセーブ。その後も攻撃は単発で、なかなか鹿島ゴールを脅かせなかった。

 0-0のまま前半終了かと思われた前半44分、鹿島が速攻から均衡を破る。相手のパスをインターセプトしたMF柴崎岳がドリブルで一気に駆け上がり、左サイドでフリーの興梠にラストパス。興梠は右足ダイレクトでゴール右隅に流し込み、リーグ戦3戦連発となる先制点を奪った。

 鹿島の1点リードで前半を折り返したが、後半は試合の流れが一変する。名古屋は後半開始からDF増川隆洋に代えてMF田口泰士を投入。ダニエルを最終ラインに下げ、田口が中盤の底に入った。すると後半14分、左サイドからドリブルで切れ込んだ永井が藤本とのワンツーでPA内に進入。右足で豪快にニアサイドを破り、1-1の同点に追いついた。

 勢い付く名古屋は後半21分、縦パスを受けた永井がゴール前に走り込む金崎に絶妙なスルーパス。金崎は正確なトラップから落ち着いて右足でゴールに流し込み、2-1と逆転に成功した。鹿島も後半32分、途中出場のMF本山雅志が左足ミドルをゴール右隅にねじ込み、2-2の同点とするが、この日の名古屋、特に永井の勢いは止められなかった。

 後半41分、DF田中隼磨の右クロスに競り合ったケネディがこぼれ球を拾ってPA内左で待つ永井へ。永井は冷静に右足でファーサイドのゴール右上隅へ流し込み、鮮やかな決勝点を奪った。

 3週間ぶりに再開されたJ1での勝利は5月12日の神戸戦(1-0)以来、約1か月ぶり。「ずっと勝ててなくて、自分のゴールで勝てたことがうれしい」と笑顔を見せた永井は「勝ち切ることだけを考えてガムシャラにやっていた。中断明けで、勝って発進できるのはよかった」と、巻き返しのきっかけとなる勝利を喜んでいた。

TOP