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清武の関東ラストマッチに燃えるF東京・森重「気持ち良く送り出すつもりはない」

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 Jリーグは23日に、第15節を行い、FC東京はホームの味の素スタジアムにセレッソ大阪を迎える。7月1日からドイツ・ブンデスリーガのニュルンベルクへ移籍するC大阪のMF清武弘嗣にとっては、この試合が関東でのラストマッチになる。

 大分トリニータ在籍時、清武とともにプレーしていたF東京のDF森重真人は、対戦を心待ちにしている。C大阪の攻撃陣の印象について「やっぱり一人ひとりが良いものを持っている。個人で点を取れる選手がいるので、しっかりと相手の特徴を頭に入れながら戦いたい」と警戒しながらも、「天皇杯でもやっているので全く分からない相手でもないですし、うまくいけばいいですね」と昨年12月29日に敵地で行われた天皇杯・準決勝(1-0)を引き合いに出し、苦手意識はないという。

 また、清武とU-23日本代表のチームメイトでもあるGK権田修一は「清武と試合をするわけではないので」と特別な意識はないと言うが、同時に「当然、(清武は)良い選手ですし、前線の選手なので気を付けなければいけません」と、清武を含めたC大阪の攻撃陣の脅威を認めた。

「(C大阪は)攻撃的なチームだなという印象はありますね。キヨ(清武)、キム・ボギョン、(柿谷)曜一朗かブランキーニョ、それにケンペス。どの組み合わせかはわかりませんが、高い能力の選手がそろっている。その分、C大阪は攻守分業というイメージがあります。前は4枚で攻めて、後ろは6枚で守る。前の4枚はあまり守備をしないイメージがあるので、彼らが守備をしないといけない展開に持っていきたい。そうすれば彼らの良さが出なくなります。逆に彼らが守備をしないで、相手の守備が6枚なら、うちの攻撃はぶち破れるので」

 清武にも持ち味の攻撃力を発揮させず、守備に忙殺させる。そのためには、ボール回収力を高くすることが必要だと、守護神は説明する。

「この前の横浜FM戦(0-1)は球際やセカンドボールで、ほとんど相手にボールが転がっていました。うちはボールを支配したい。そういうサッカーをするなら、なおさらマイボールに対するこだわりがないといけません。セカンドボールを拾われたら、相手ボールじゃないですか。攻撃的なサッカーをするからこそ、守備をしないといけない。取られた瞬間に切り替えて、すぐ取り返すのがベスト。そうすればマイボールの時間も長くなるし、相手にもチャンスをつくらせないで済む。それが目指すサッカーとしてあるので」

 ポポヴィッチ監督を筆頭に「1週間、良い準備ができた」と、F東京の胸を張る。森重も1週間の『良い準備』を振り返りつつ、自信を見せた。

「別に(清武を)気持ち良く送り出してあげるつもりはないので。他の試合で気持ち良くやってもらって、明日はちょっと遠慮してもらいたいですね。ホームゲームですし、自分らが気持ち良くやらないと、いろんな意味でキツイんでね(笑)。まぁ、上手くいくと思います」

 清武にとっては、アウェー最終戦というメモリアルマッチ。だが、F東京にとってもシュート数3に終わった前節からの仕切り直しとなる重要な一戦だ。試合は23日、18時に味の素スタジアムでキックオフを迎える。

(取材・文 河合拓)

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